トラウトが存在感を示したものの、エンゼルスは昨年と同じく投手陣が崩れた(C)Getty Images

 シーズン“第1号”が完全復活の狼煙となるか。

 メジャーリーグは現地時間3月28日、全30球団により米国内で今季最初の公式戦が行われ、エンゼルスマイク・トラウトオリオールズ戦の第1打席で本塁打を記録した。これが全試合を通じて最初の本塁打として注目を集め、球界随一のスラッガーとしての期待も寄せられるパフォーマンスとなった。

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 開幕ゲームに「3番・中堅」でスタメンに名を連ねたトラウトは、オリオールズ先発のコービン・バーンズの投じた低めの変化球をとらえ、左中間スタンドへ運んでいる。この日、その後の打席は凡退し、チームも3-11で敗れたものの、試合の最初に放たれた主砲の本塁打が、強烈なインパクトを残したことは言うまでもない。

 6シーズン在籍した大谷翔平が抜け、トラウト自身も近年、故障離脱が続いている中で、新シーズンへの強い意欲を示すかのようなバッティングとなった。そして、その豪快な一発に対する米国内での反響も大きいことが伝えられている。

 スポーツメディア『sportskeeda』では、試合後にさっそくトラウトの特集記事を配信。この日、初打席で本塁打が出たことについて、「マイク・トラウトMLBファンに、自分が間違いなく過去10年間で野球界最高の選手である理由を思い出させるのに時間はかからなかった」と綴っている。

「3度のMVPに輝いたトラウトは、シーズン最初の打席でコービン・バーンズの打球をフェンスの向こうに運んだ。トラウトはオリオールズの新エースから開幕戦ホームランを放ち、野球ファンを熱狂させた」とレポートするとともに、その後のSNS上でのファンの反応も紹介している。

 同メディアは「ソーシャルメディアでこのスーパースターを称賛したのは、エンゼルスのファンだけでなく、野球ファン全般だった」として、その打棒を称える声が多かったと説明。さらに「『トラウトがまだロースターにいるのに、誰がオオタニを必要とするんだ』というジョークも飛んでいた」とさまざまな反応があったと記している。

 また同メディアも、「難しい注文かもしれないが、トラウトは新生エンゼルスのチームをポストシーズンに導くという任務を負っている」と論じており、一年を通しての活躍への期待も寄せている。

 現在32歳、今季メジャー14シーズン目を迎えたトラウトの打棒復活を望む声は途切れることはない。そして、この日のバッティングにより、多くの野球ファンが抱くその願望はさらに強くなったはずだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

エンゼルスは今季も投壊…トラウトの開幕初打席本塁打には「野球ファン全般」から称賛の声