韓国での開幕シリーズ初戦後から公の場から姿を消している水原氏。(C)Getty Images

「私はショウヘイを信じたいんだ。だからこそ思うんだ。ミズハラはどこにいるんだ?」

 これは米ポッドキャスト番組『The Rich Eisen Show』のホストを務めるスポーツジャーナリストのリッチ・アイゼン氏が、世間を騒然とさせた大谷翔平ドジャース)と、彼の元専属通訳であった水原一平氏のスキャンダルに対する意見だ。ストレートな物言いだが、明るみになっている情報を精査したうえでの真っ当な感想とも言えた。

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 今月20日(現地時間)に、韓国・ソウルで行われたパドレスとの開幕戦後に発覚した、このスキャンダルは、水原氏が違法賭博に関与した疑いで球団から解雇されたというものだ。

 水原氏は、米連邦捜査局が調査を続けていた南カリフォルニア州に拠点を置く違法ブックメーカーに対する借金を、大谷の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億8000万円)も送金。本人に対する説明として「某友人の借金の肩代わり」と虚偽の報告を行っていたとされている。

 水原氏は、騒動発覚後から今に至るまで依然として所在不明なまま。ゆえに大谷本人の確認もなく銀行への送金が可能なのか、そしてその方法は何なのか、などいまだ不透明な問題は山積している。真相解明のためには同氏の新たな供述を待つしかない。

 アイゼン氏が「どこなんだ」と語気を強めたように、水原氏の現況は現地アメリカでも注目を集めている。ドジャースの地元紙『Los Angeles Times』は「オオタニの元通訳のミステリアスな生活」と銘打った記事を掲載。疑惑が発覚し、世界に波及した20日以降の行動について「ミズハラは公に目撃されていない。彼は、我々からのコメントのリクエストに応じていない」と指摘した。

 また、「彼が弁護士を抱えているのかどうかは、特定できていない」とした同紙は、20日のパドレス戦後に「ソウルでの試合後にロサンゼルスに戻るチームのフライトにはいなかったと、ドジャース球団の幹部は我々に明かした」と強調。韓国・ソウルの時点でチームからの離脱を強いられていたことを明かし、こう伝えている。

「彼の正確な場所ははっきりしていない。野球のオフシーズンの間は東京に住んでいると彼は以前メディアに語っている。公的な記録では、彼はダイヤモンドバーにある親の自宅と結び付けられているだけだ。そこで彼のことは見たことがないと、長年近所で暮らしている住民は語っている」

 さまざまな憶測が広がっている水原氏。司法当局などの調査が続けられるであろう今後も、彼の動向には注目が集まるのは必至だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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