柏木ひなた

12年間在籍したアイドルグループ「私立恵比寿中学」を22年に卒業し、昨年の6月28日にソロメジャーデビューを果たした柏木ひなた

ソロアーティストとして順調に歩を進めている彼女が、3月27日に初のフルアルバム『1/24(ニジュウヨンブンノイチ)』をリリースする。新鮮な楽曲が多数盛り込まれているとのことで、作品の魅力を本人に聞いてみた。

 
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■順調すぎるスタートに「大丈夫かな…?」

────前回インタビューさせていただいたのが昨年の6月頃。当時はデビュー曲『From Bow To Toe』を引っ提げてソロメジャーデビューしたて…といった状況でしたが、しばらく経ちソロ活動にも慣れてきましたか?

柏木:早いですね~。今は1人でいるのが当たり前の状態なので慣れてきてはいますし、スタッフや周りのみなさんが優しいのでしっかり甘えつつ上手くやってます(笑)ただ、今までは自分が真ん中だったり、主導で進めたりということがなかったので、ソロではそういったことが新鮮ですね。

柏木ひなた

────昨年の7月には1st EP『ここから。』、12月には2nd EP『piece of me』のリリースなどもあり、アーティストとしてかなり順調に進んでいる印象があります。ご自身としてはいかがでしょう。

柏木:そうなんですよ! 順調に進みすぎて大丈夫かな…? って感じです。ソロデビューから1年で自分の楽曲が15曲も出来ましたし、充実した1年だったなと思っています。

 

制作に時間をかけた分「ライブをガンガンできた!」とかはないですが、この1年で作ってきた楽曲が今後の基盤になってくると思っていますし、これからライブをたくさんしていきたいなとも考えてます。

 

────それは嬉しい情報ですね。なお、様々なテイストの楽曲に挑戦していることについて、ファンの方々から反応はありましたか。

柏木:グループのときから“アイドルっぽくない楽曲”は多かったのですが、ソロになってからはよりいろんなことに挑戦していて。新しい柏木ひなたを見た方から「こういう楽曲が来ると思ってなかった!」「このテイスト好き!」とかいろんな反応があって、じつはそれを見るのが楽しみなんです(笑)

 

私の声や楽曲を待っている…という声もしっかりと届いていまして、ファンの方々が喜んでくれるっていうのは一番嬉しいですね。

 

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■バラエティの刺激も吸収

柏木ひなた

アーティスト活動の傍ら、アパレルブランド「HYPESKINK」のプロデュースやプロ野球での始球式&ライブ、またバラエテイ番組に出演など活動は多岐にわたる。そこで、最近で特に印象に残っている仕事を聞いてみた。

柏木:少し前ですが、一番反応をいただいたのは『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)ですかね。改めてあの番組みんなめっちゃ見てるんだ! って思いました(笑)

 

────前回のインタビューでは「鬼レンチャンは異様な雰囲気で緊張する」というお話がありましたが、念願の鬼レンチャン達成には感動しました。

柏木:今回もスタジオに入る前から変な緊張感があったのですが、意外とリラックスしていけました。テレビを見て初めて知ったという方もいらっしゃるので、SNSのフォロワーも急激に増えてありがたいなと。

 

────別番組ですが『チャンスの時間』(ABEMA)での千鳥・大悟さんとの恋愛相談のパートなども話題になっていましたね。

柏木:あれこそグループ時代は出来なかった仕事かもしれません。実際に恋愛の楽曲が増えたりしていて、こういったバラエティの経験が楽曲に反映されるってこともあるのかもしれませんね!

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■『1/24』に込めた想い

柏木ひなた

この度リリースされるフルアルバムのタイトルは『1/24』。タイトルに込められた意味や想いを尋ねてみた。

柏木:私が24歳になったとき(2023年3月29日)にソロデビューを発表したのですが、このアルバムは3月27日に発売されるので、本当に24歳の1年間を詰め込んだ作品…という意味でこのタイトルを付けさせていただきました

 

様々なジャンルの楽曲がありますし、ソロになって歌い方を変えたところもあって、いろんな柏木ひなたを感じていただけると思います!

 

────「24歳の自分が詰まっている」とのことですが、特に“自分らしさ”が現れている楽曲などはありますでしょうか。

柏木:しっかりと“柏木ひなた”というのが表現されているのは『踊りましょ』ですかね。今までもいろんな私が出ているのですが、ある意味“挑戦的”なところがあったんですよね。

 

ただ、この『踊りましょ』は元の自分を出しつつもソロになった新しい自分も出ている楽曲に仕上がっているかなと思います。川谷絵音さんにはグループ時代からお世話になっているので、自分の声や性格を分かっていただけていたのも大きいのかもしれません。

 

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■意外な“一言”がきっかけ

今作の表題曲となる『踊りましょ』は、「indigo la End」「ジェニーハイ」「礼賛」など多数のバンドを手掛けている川谷絵音のプロデュース楽曲。グループ時代から楽曲提供などで関わりはあったようだが、どのような経緯でタッグを組むことになったのだろうか。

柏木:22年に川谷さんの舞台にゲスト出演させていただきまして、アフタートークで「卒業されたら楽曲とかどうするんですか?」と質問された際に、「何も決まってないです、曲待ってます!」ってぽろっと言ってしまったんです(笑)

 

そうしたら本当に書いていただけることになりまして…ありがたいですね。「こういう曲で~」といった注文は全くしていないのに、自分のことを分かっていただけているような楽曲でとても嬉しかったです。

柏木ひなた

────トークの流れとはいえ「曲を作ってください!」で本当に楽曲提供に繋がったというのはすごい話ですね(笑)結構気さくに話をするような関係だったのでしょうか。

柏木:グループ時代、川谷さんの楽曲ディレクションとかがあったのですが「真面目な仕事の関係」といった感じだったので、とてもクールなイメージがあったんです。その後、舞台で再会して少し話をさせていただいたら、川谷さんってめっちゃ笑うんですよ!

 

私は“笑わない人”っていうイメージがあったので、思わず「川谷さんって笑うんですね」と言ってしまって(笑)演出の方も「川谷くんはめっちゃ勘違いされるけど、本当は楽しいことが大好きな人」って言ってて、そうだったのかと驚きました。

 

────その川谷さん提供の『踊りましょ』を拝聴したのですが、かなりムーディかつ大人チックな楽曲で、これまた新しい一面が見られた気がしました。

柏木:ありがとうございます! グループ時代からここまで暗めのダンスロックチューンはやってこなかったですし、普通の人がいかない川谷さん独特のメロディがすごく楽しいんですよね。歌うのは難しいんですけど、それが楽しいっていう。

 

「全て楽しんで どれだけ無邪気で いれるかで私は決まる」「仕事投げ出して どれだけ無心で いれるかで私は決まる」という歌詞があるのですが、ここはまさに私だ…! と感じています。

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■おすすめの楽曲は…

柏木ひなた

────今回のアルバムは柏木さんの魅力がギュッと詰め込まれていますが、今作で初めて柏木さんの楽曲を聴く…という方、またずっと応援してくれているファンの方それぞれにおすすめの楽曲を教えていただけますでしょうか?

柏木:そうですね~、初めて聴いてくださる方には『We Know』がいいかもしれません。やや激しめでノリやすいので万人受けというか、どのジャンルを聴いている方でも楽しんでいただけるんじゃないかな。

 

ファンの方には『Culmination』ですね。やはり皆さん今までは“アイドルのファン”としてサイリウムを振ったり、声を出したり、手を上げたりというのが基本だったと思うのですが、ソロになった今はサイリウムとかはなしにしていて。ファンの方にとっても今までと異なる環境になりましたが、この楽曲はライブ映えしてノることができるので、思いっきり楽しんでいただけるんじゃないかなと。

 

ちなみに『エキストラガール』は“自己中心的な女の子”といったイメージの楽曲で、普段の私ではなく可愛らしくも少し潰れているような歌声にしてみたりしているので、そこも注目してもらいたいです!

 

■全国ツアーにも注目

2024年4月には、今回のアルバムを引っ提げて全国6都市を回るワンマンツアー『HINATA KASHIWAGI 1st TOUR ~enchantment~』がスタートする。どのようなライブにするのか構成など聞いたところ…。

柏木:内容がまだ全然決まってないんですよ! ただ、昨年のワンマンライブでは「自分の楽曲+カバー曲」だったのですが、今回は自分の楽曲がたくさんあるので、セットリストもこだわっていけたらなと思っています。

 

昨年のワンマンライブはすごかったんですよ(笑)2部制だったけど前半は私が緊張でガチガチで…今までライブとか大好きだし、全く緊張とかしなかったのに、ステージでみんなの前で歌うっていうのが久々すぎて「ライブってこんなに緊張するっけ!?」って驚きましたね。でも、最後にはやっぱりライブは楽しいなって。

 

今回のツアーはアルバムを発売してから1ヶ月後にスタートするので、ファンの方にはアルバムを聴き込んでいただけたら嬉しいかな(笑)ノれる楽曲も増えてきているので、みんなで楽しくライブを作り上げていきましょう。

柏木ひなた

────ありがとうございます。では、最後にファンへ向けたコメントをお願いします。

柏木:1年間で素晴らしい楽曲たちに出会うことが出来て、それを皆さんにお届けできるのは本当にありがたいことだと思っています。最近はサブスクでも楽曲を聴けますが、このご時世に“盤”が出せるというのも本当に嬉しいですね。

 

これからツアーも始まっていきますので、1曲でも多くの方に届いたらいいなと思いますし、ライブに来てくださった皆さんには日常の嫌なことを忘れて楽しんでもらえたらと思っています!

 

【作品情報】

1st  Album「1/24」リンクファイア 2024年3月27日(水)発売

■完全生産限定盤
(CD+BD+オリジナルタオル+フォトブック+特典シリアルナンバー) 9,900円

■通常盤
(CD+特典シリアルナンバー) 3,300円

[収録曲](完全生産限定・通常)
・From Bow To Toe
・感情線
・Those Days
・BLOOM
・next to you
サンタサンサンタ
・11人の私
・目から流れた歌
・Garden
・We Know
他、全15曲収録 ※曲順未定

 

■執筆者プロフィール

木根大心:『Sirabee』編集部記者。

インタビューや商品レビューをメインに執筆。日々のグルメレビューによって必要以上のカロリーを摂取してしまうが、自身の基礎代謝を信じすぎているがあまり年々丸くなっているのが悩み。

「24歳の1年間を詰め込んだ…」 柏木ひなたが1st Album『1/24』で表現する新しい自分