開幕から水を得た魚のように打ちまくっているロハスJr.。(C)Getty Images

 かつて二冠王&MVPの実力は伊達ではない。今季にKBO韓国プロ野球リーグに復帰した元阪神の助っ人、メル・ロハスJr.(KTウィズ)が開幕から絶好調だ。

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 阪神時代のロハスJr.は適応に苦しんだ。20年に打撃二冠王(本塁打&打点)とリーグMVPのタイトルを引っ提げて来日。契約時に「韓国から凄まじい助っ人がやってくる」と虎党の大きな期待を背負った。しかし、新型コロナウイルスの蔓延で合流が遅れた影響もあり、NPBでの2年間で通算打率.220、17本塁打、48打点、OPS.697と鳴かず飛ばずの成績に終始……。目立った結果を残せぬまま、契約満了とともに自由契約となった。

 阪神退団後はメキシカンリーグの計3球団プレーして再起できる新天地を模索。そして、昨年12月に古巣KTウィズからの熱心な誘いを受諾。1年90万ドル(約1億3050万円)という契約を締結し、注目を集めていた。

 日本時代について「悪い状態をそのまま引きずってしまった」(韓国メディア『My Daily』)と振り返っていたロハスJr.だが、やはり韓国の水が合うのだろう。今季は開幕から絶好調だ。現地時間3月29日時点で5試合に出場し、打率.300、3本塁打、5打点、出塁率.417長打率.800、OPS1.217と打ちまくっているのだ。

 阪神での2年間は韓国でも「失敗」というレッテルを貼られている。そんな印象を覆すロケットスタートには、地元メディアも驚くばかりだ。韓国メディア『OSEN』は「監督は『日本でのことは気にしないでくれ』と言われた。本当に感謝しかない」というロハスJr.本人のコメントを紹介したうえで、「日本での空白の時間を懸念する声もあったが、ロハスは見事にシーズン序盤から絶好調だ」と絶賛している。

 かつての「最強助っ人」は、この勢いをどこまで維持できるか。日本での失敗を糧に躍動する姿に楽しみは尽きない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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