プレミアリーグ第30節が30日に行われ、マンチェスター・ユナイテッドは敵地でブレントフォードと対戦した。

 前節終了時点で15勝2分11敗の成績で勝ち点「47」を積み上げ、現在は6位につけるマンチェスター・ユナイテッド。5位のトッテナムとは勝ち点が「6」離れており、4位のアストン・ヴィラ消化試合数が1試合多いものの勝ち点差を「9」つけられているため、来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得するためには、残る試合で可能な限り多くの勝ち点が要求される。

 インターナショナルマッチウィーク最後の試合となったFAカップ準々決勝では、プレミアリーグで優勝を争うリヴァプール戦相手に激闘を演じ、延長戦の末に4-3でシーソーゲームを制した。この勢いを継続したい今節は、ここまで7勝5分17敗の勝ち点「26」で15位に沈むブレントフォードの本拠地に乗り込む。

 マンチェスター・ユナイテッドコビー・メイヌー、ブルーノ・フェルナンデスマーカス・ラッシュフォードらがスターティングメンバーに並んだ。一方、ブレントフォードはマティアス・イェンセン、ヨアネ・ビッセ、イヴァン・トニーらが先発に名を連ねている。

 前半は立ち上がりから拮抗した展開が続いたものの、24分にはホームチームがこの日最初の決定機を構築。自陣左サイドからボールを持ち運んだキーン・ルイス・ポッターが斜めのパスを付けると、ヨアヌ・ウィサがダイレクトで方向を変え、トニーが背後のスペースへ飛び出す。冷静にゴール左下を狙ったものの、ここはポストに嫌われた。

 続く32分にはブレントフォードが右コーナーキックを獲得。ショートで繋ぎ、折り返しを受けたイェンセンが右足でクロスボールを送ると、ファーサイドでフリーになったマティアス・ヨルゲンセンがフリーでヘディングシュート。決まったかに思われたが、今度はクロスバーに嫌われた。前半はこのままスコアレスで終了している。

 後半に入るとマンチェスター・ユナイテッドもチャンスの数を増やし、B・フェルナンデスやラスムス・ホイルンドがゴールを脅かす場面を作る。一方のブレントフォードは前半と同様にサイドからの攻撃をメインに先制点を目指し、時間の経過とともに攻撃の時間を増やし、気が付けば敵陣へ押し込み続ける。78分にはセットプレーからブライアン・ムベウモがクロスバー直撃のシュートを放つも、1点が遠い。

 試合はこのままスコアレスで後半アディショナルタイムに突入したものの、試合終了間際のタイミングで均衡が破れた。マンチェスター・ユナイテッドは敵陣右サイドでボールを持ったアントニーが中央へ繋ぐと、ボックス手前でホイルンド、スコット・マクトミネイが粘り、ルーズボールをカゼミーロが回収。左へ繋ぐと、待っていたマウントが左足で狙い澄ました一撃を沈めた。ふくらはぎの負傷から戻ってきたマウントが復帰戦で大仕事をやってのけ、マンチェスター・ユナイテッドが先手を取った。

 一瞬の隙を突かれたブレントフォードだったが、その3分後に意地を見せる。敵陣中央でクリアボールを回収したところから、サマン・ゴドスが右足で浮き球のボールを送ると、トニーがボックス右でこのボールを収める。前を向いて持ち運び、マイナスへ折り返すと、フリーとなっていたクリスフェル・アイエルが押し込み、ブレントフォードが土壇場で試合を振り出しに戻した。

 試合はこのままタイムアップ。後半アディショナルタイムに一気に試合が動いた一戦はドローで終了した。これでマンチェスター・ユナイテッドは3連勝とはならず、ブレントフォードも連敗を2で止めたものの直近7試合は未勝利が続いている。

 次節、マンチェスター・ユナイテッド4月4日に敵地でチェルシーと、ブレントフォードは3日にホームでブライトンと、それぞれ対戦する。

【スコア】
ブレントフォード 1-1 マンチェスター・ユナイテッド

【得点者】
0-1 90+6分 メイソン・マウントマンチェスター・ユナイテッド
1-1 90+9分 クリスフェル・アイエル(ブレントフォード

マンUは土壇場で勝利逃す [写真]=Getty Images