韓国ドラマ「海街チャチャチャ」で大ブレイクした人気俳優キム・ソンホが映画初主演をはたし、「THE WITCH/魔女」シリーズのパク・フンジョン監督&製作チームが贈る韓国アクションノワール『貴公子』(4月12日公開)。このたび激しいアクション満載のメイキング映像が解禁。また、4月8日(月)に舞台挨拶つきジャパンプレミアが開催されることが発表された。

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フィリピンで病気の母のために地下格闘で日銭を稼ぐ青年マルコ(カン・テジュ)は、韓国人の父の行方を知らない。そんなある日、彼の前に“父の使い”を名乗る男が現れ、マルコは韓国に向かうことに。飛行機のなかでマルコが出会ったのは自らを“友だち(チング)”と呼ぶ謎の男“貴公子”(ソンホ)。不気味に笑う貴公子に恐怖を感じ逃げるマルコだったが、彼の執拗な追跡と狂暴ぶりに徐々に追い詰められていく。ソンホが周囲を華麗に翻弄する魅惑的かつユーモラスな“貴公子”を熱演。フンジョン監督が、銃撃戦、接近格闘、カーチェイスだけでなく、登場人物たちの息詰まる攻防を熾烈なタッチでスクリーンに刻みつける。

解禁されたのは、とにかく走る、殴る、撃ちまくる、という過激なアクション満載のメイキング映像。貴公子を演じたキム・ソンホが「追撃シーンがすごく多かったんです」と笑顔で明かすほど、とにかく走るシーンが多い本作。キム・ソンホは撮影中にスーツのパンツが破れてしまい、予備のもので撮影するなどのハプニングに見舞われたとか。

また、森や町の中など、どこまでもマルコを追いかけ続ける貴公子のアクションシーンについても「テジュを追いかけるシーンが多く、彼は逃げるので、ひたすら追いかけます。でも、私は高所恐怖症なんです。最初は『(スタントが)すべてをやってくれるから心配する必要はない』と言われました。でも、私の背中には安全のためにワイヤーが取りつけられていたのです(笑)。(橋のシーンの撮影で)振り返ってテジュに『大丈夫か?』と聞いたときには、彼はもう橋から飛び降りていました。私はどのシーンでも足が震えていたし、プロデューサーが恨めしかったです(笑)。拡大すると、私が泣いているのがわかると思います」と撮影の裏側を明かしている。

そのアクションシーンについてフンジョン監督は「撮影は楽しかったです。俳優たちが完璧にやり切っていました。普段アクションの撮影でスタントを使うのはあまり好きではないから、私の映画に出演する役者は通常すべてのアクションを自分たちで行います。本物らしさとは常にそこにあるような気がします」と、臨場感やリアルさを徹底的に追求した映像作りについて語った。

実際に解禁された映像内にはワイヤーをつけ建物の上から飛び降りるソンホや、森の中を転がり落ちるテジュ、血だらけの格闘&ガンアクションシーン、トンネルの中を激走する2人など、過酷なアクションシーンをキャストたちがすべて吹き替えなしで演じているのを確認することができる。

キャストたちはそれぞれに新境地となる役柄に挑んでおり、ファン・ジンモ武術監督はソンホに対し「(役に)憑依してほしいとお願いしました。本当に(アクションの)プロになってくれました」と語り、ハン理事を演じたキム・ガンウも「ソンホさんにはぴったりなキャラクターだったんじゃないかな」と太鼓判を押す。またガンウは自身が演じた役について「個人的には珍しい悪役だったのではと思います」と話すも、その熱演ぶりにソンホは「キム・ガンウさんの新たな一面」と評している。さらにマルコを演じたテジュは「物語の重要人物だったので、プレッシャーが一番大きかったです」と話し、ユンジュを演じたコ・アラについても「カメラが回っている時のギャップに驚きました」と撮影の合間に見せる優しい姿からの変貌ぶりに脱帽している。

さらに、4月8日(月)には舞台挨拶つきジャパンプレミアが開催。ジャパンプレミアでは、韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨と、本作よりキャストのサプライズ登壇も予定されている。本作をいち早く大きなスクリーンで観られるこの機会をぜひお見逃しなく!

文/山崎伸子

『貴公子』激しいアクション満載のメイキング映像が解禁/[c]2023 GOLDMOON PICTURES & STUDIO&NEW. All Rights Reserved.