徳島ヴォルティスは31日、吉田達磨監督の解任を発表した。後任は決まり次第発表される。また、岡田明彦強化本部長も同日付けで辞任することが決まった。

 2021シーズン以来となるJ1リーグ復帰を目指す徳島は、30日に行われた2024明治安田J2リーグ第7節でザスパ群馬戦に今季初白星を献上。入れ替わる形で最下位へと転落し、シーズン序盤での監督交代に踏み切った。

 現在49歳の吉田監督は、現役時代に柏レイソル京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)、モンテディオ山形などでプレー。引退後は柏でスポーツディレクター職などを歴任し、2015シーズンに同クラブで監督デビューを飾った。その後はアルビレックス新潟ヴァンフォーレ甲府シンガポール代表を指揮。2022シーズンに甲府の監督に復帰すると、1年目に天皇杯を制して同クラブを初のAFCチャンピオンズリーグの舞台に導いた。しかし、リーグ戦では低迷し、1年で甲府の指揮官を退任した。

 2023年8月、ベニャート・ラバイン前監督の後任として、徳島の監督に就任。1年目はJ2リーグで4勝4分3敗の成績を収め、徳島は15位で2023シーズンを終えていた。今季は開幕節で甲府に1-5の大敗を喫すると、そこから開幕3連敗。第4節水戸ホーリーホック戦で今季初勝利を挙げたものの、続く3試合で1分2敗と立て直すことができなかった。

 吉田監督は解任を受け、徳島のクラブ公式サイトを通じて次のようにコメントした。

徳島ヴォルティスに関わる全ての皆様へ。日頃よりクラブとチームを支え、応援していただきありがとうございます」

「私、吉田達磨はこの度、皆様の徳島ヴォルティスを離れることとなりました。昨年8月に監督に就任してから今日までの間、いつも支えていただきありがとうございました。選手たちは皆様に勝利を届けようと必死に戦ってくれました。しかしながら、チームの結果に繋げることができなかったのは、単に私の力不足によるものです。残り31試合、皆様のサポートと共にチームが上昇して行くことを心より願っております。これまで本当にありがとうございました

 また、1997年アシスタントコーチに就任して以降、徳島のスタッフを歴任してきた岡田氏もクラブ公式サイトを通じてコメント。クラブやファン・サポーターへの感謝を綴った。

「日頃より、応援してくださるファン・サポーター、スポンサーの皆様、現状のトップチームの成績につきましては、ご心配をおかけして、大変申し訳ございません。現状の成績不振の責任をとって、職を辞することを決め、クラブの了承を得ました。大塚製薬サッカー部から徳島ヴォルティスになり、この仕事に携わる中で、未熟な自分が長くこの仕事を続けられたのも、多くの皆様の支えと応援があったからこそだと思っております。27年間、このクラブを通じて携わってくださった多くの方々、応援してくださる皆様に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました

徳島が吉田達磨監督の解任を発表(写真は甲府時代) [写真]=金田慎平