凋落したオランダ代表選手の置かれている環境がかなり過酷なものになっているようだ。

その人物は、アヤックスセビージャなどでプレーした元オランダ代表元オランダ代表FWクインシー・プロメス(32)。スパルタク・モスクワに所属するプロメスは、2020年に同い年のオランダ人男性と共に、1360kg(推定末端価格124億3000万円)のコカインを密輸したとされていた。

プロメスに対してアムステルダム地方裁判所は2024年2月14日に密輸に関与したとして有罪判決。6年間の懲役刑が言い渡されていた。

プロメス自身は、2023年6月に家族内でのパーティーで、いとこのヒザを刺したとして1年半の判決を受けており、別の容疑での懲役刑が確定した。

現在プロメスはUAE刑務所に収監されているが、オランダ『テレグラーフ』の記者、ジョン・ファン・デン・フーベル氏が刑務所の実情をリポート。衝撃的な環境であることがわかった。

収監されているのはアル・アウィー刑務所。プロメスは6人部屋で、2段ベットで生活しているという。

週に3回の運動が許可されているものの、運動器具がなく、コンディションを整えることはまず無理だという。さらに、果物や野菜などは食事として提供されていないとのことだ。

日中は他の囚人たちと共にテレビを観ることが許可されているとのこと。パキスタンエジプトインド系の囚人と共に過ごしており、プロメス自身の素性は知られていないと見られるという。

そして最も悲惨な環境とされるのが、強姦が日常茶飯事だとのこと。刑務所内を巡回する看守がほとんどいないとのことで、さらに強力な空調設備で冷房がかなり効いており、空調の音がうるさいために、ほとんどが気が付かれないそうだ。

また、囚人は全員常に頭を剃っている必要があり、髪が伸びた場合はテレビの禁止などの罰則もあるという。

プロメスはオランダ国内での懲役刑の可能性もあるため、ロシアに身柄の引き渡しを要求しているとのこと。ただ、ロシアはプロメスに対して脱税の容疑をかけており、いずれにしても新たな罪に問われる可能性が高そうだ。

プロメスは、トゥベンテ、スパルタク・モスクワセビージャアヤックスプレー。2021年2月から再びスパルタク・モスクワプレーしていた。

オランダ代表としても50試合に出場し7ゴールを記録。両ウイングプレーが可能で、ユーロ2020にも出場していた。