プレミアリーグ第30節が3月31に行われ、マンチェスター・シティアーセナルが対戦した。

 三つ巴の優勝争いを左右する大一番が訪れた。ここまでのリーグ戦で19勝6分3敗を記録し、勝ち点「63」の3位で今節を迎えたマンチェスター・シティ。4連覇を目指して臨んだ今シーズンも安定した成績を戦いしており、現在は公式戦22試合無敗と好調を維持している。対するアーセナルは、ここまで20勝4分4敗で勝ち点「64」の首位。先に試合を終えたリヴァプールが勝利したため暫定的に2位となっているが、今季のリーグ優勝争いのポールポジションにつけている。1ポイント差に3クラブがひしめき合う大混戦と化しているプレミアリーグ。『エティハド・スタジアム』で白星を掴み取るのはどちらのクラブとなるのか。

 立ち上がりにビッグチャンスを作り出したのはアウェイのアーセナル。7分に中盤でインターセプトしてカウンターを仕掛けると、デクラン・ライスのスルーパスに抜け出したベン・ホワイトが、右サイド深くから柔らかいクロスを蹴り入れる。ファーで待ち受けていたガブリエウ・ジェズスが胸トラップからシュートを放つが、惜しくもボールは枠の左に外れてしまった。

 以降は首位攻防戦ならではの緊張感あふれる展開に。マンチェスター・シティがボールを握って支配率を高めるが、アーセナルも堅いブロックと鋭いカウンターでゴールをうかがう。26分にはマンチェスター・シティアクシデントが発生。ふくらはぎを痛めたナタン・アケがプレー困難となり、早々にリコ・ルイスとの交代を余儀なくされてしまう。

 31分には、アーセナルが自陣ボックス付近でボールを奪った流れから、華麗なパスワークを見せて右サイドを前進。ホワイトからボールを受けたマルティン・ウーデゴールがドリブルで運び、再びリターンを受けたホワイトがクロスを供給する。大外からペナルティエリア内にスプリントしてきたヤクブ・キヴィオルがワンタッチで落とし、ジェズスが細かいタッチから左足でシュートを放ったものの、ボールはゴール右へと飛んでしまった。

 合計シュート数が8本と両者ゴールに迫る場面は少なかったものの、ともに狙いがはっきりと見えた前半は、スコアレスでハーフタイムへと突入した。

 後半開始早々にはマンチェスター・シティアーセナルを脅かす。47分にハーフラインで縦パスを引き出したフィル・フォーデンが、ターンから素早く右サイドベルナルド・シウバに繋ぐ。そのままドリブルで運び、テンポの良いパス交換からボックス正面のマテオ・コヴァチッチにボールが渡ると、やや遠い位置から思い切りよく右足を振り抜く。しかし、コントロールされたミドルシュートは、わずかに枠を捉えることができなかった。

 攻撃の糸口を探すマンチェスター・シティは、61分にジェレミー・ドクとジャック・グリーリッシュを投入。一方のアーセナルも、直後の66分に冨安健洋とトーマス・パルティをピッチに送り込み、すぐさま対応策を講じる。

 なかなか目立ったチャンスを作れない時間が続いた両者だったが、84分にマンチェスター・シティが決定機を迎える。右サイドでコーナーキックを獲得すると、キッカーを務めたケヴィン・デ・ブライネが鋭いクロスを供給。ニアに飛び込んできたヨシュコ・グヴァルディオールが頭で逸らし、フリーで大外にポジションを取っていたアーリング・ハーランドの元へとボールがこぼれるが、上手く左足をミートできずにラインを割ってしまう。

 直後の86分にはアーセナルにも決定機。自陣でのビルドアップでマンチェスター・シティのプレスを打開し、中盤で前を向いたウーデゴールがグランダーのスルーパスを送る。抜け出したレアンドロ・トロサールは、一度スピードダウンしながら相手を寄せ付け、再びスピードアップして縦に突破。そのまま左足でゴールを狙ったが、シュートはGKシュテファン・オルテガに防がれた。

 結局、試合はそのまま0-0で終了。大注目の一戦はスコアレスドローとなった。次節は4月3日に行われ、マンチェスター・シティはアウェイでアストン・ヴィラと対戦。アーセナルはホームでルートン・タウンと対戦する。

【スコア】
マンチェスター・シティ 0-0 アーセナル

マンチェスター・シティとアーセナルの一戦はスコアレスドローで終了 [写真]=Getty Images