吉田鋼太郎木南晴夏佐久間由衣武田玲奈MEGUMIが家族役で出演した2022年1~2月放送のドラマの続編『おいハンサム!!2』(東海テレビフジテレビ系/毎週土曜23時40分、4月6日スタート)より、主演の吉田のコメントが公開。併せて、撮影現場からのリポートも到着した。

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 脚本・監督の山口雅俊が人気漫画家・伊藤理佐の「(伊藤理佐)本人も忘れている(伊藤理佐本人談)」複数の漫画のエピソードを、縦横無尽につなぎ合わせ新しい世界を作り上げた『おいハンサム!!』。その続編が、連続ドラマと映画で再始動する。

 続編は、さらにパワーアップ。Season1で父・伊藤源太郎(吉田鋼太郎)と、父からハンサムに説教されたにもかかわらず、幸せを見失い人生に迷ってばかりの由香(木南晴夏)・里香(佐久間由衣)・美香(武田玲奈)の三姉妹。そんな家族を温かく見守る母・千鶴(MEGUMI)。続編では、「恋」と「ゴハン」と「家族」の見たことのないコラボが盛りだくさん。娘たちは選んだ道を迷わずに進めるのか? 幸せになれるのか?

 吉田のクランクインは、源太郎が勤める会社・鵯越(ヒヨドリゴエ)コンサルティングからスタート。台本を手に現れた吉田は、立ち位置まで歩く間、スタッフに何度も「おはようございます」と頭を下げていく。撮影開始に向けスタッフがせわしなく動く中、吉田は部下役の俳優たちに優しい微笑みを送った後、1人静かに目を閉じ、持っていた台本を開くことなく、セリフを確認するかのように口元を動かしている。

 主役にして上司役である吉田のその真摯な姿勢に、少し離れた位置から憧れの眼差しを送る部下役の俳優たち。吉田は現場に入ってものの数分で、Season1と変わらない鵯越コンサルティングの雰囲気を作り出していた。

 そこにSeason1からのレギュラー陣で、源太郎の取引先で公私ともに仲の良い大森(浜野謙太)と大森の部下・渡辺(太田莉菜)が合流。脚本・演出の山口雅俊が立ち位置を指示し、俳優たちの動きを見ながら台本にないセリフを次々付けていく。そんな“変更の嵐”はSeason1からおなじみの光景なので誰一人驚かない。むしろ、吉田をはじめ俳優たちは、その変更を「ライブ感」と口々に言い、撮影を楽しんでいた。

 吉田は「Season1の方が大変だった。今回はもう慣れたのかもしれないですね(笑)。その場でセリフを覚えるということはアドリブをやる余裕もなく、セリフを言うので精一杯だという心残りが前作では少しはあった。でも、オンエアを見ると、むしろ芝居を何もしない方がいい場合が映像にはあると気づいたんです。山口さんは長年役者をやっている自分の、演技のやり方を少し変えてくれた恩人ですよ」と感謝の気持ちを語った。

 第1話の注目ポイントのひとつは、寝違えて首が回らなくなりコルセットをすることになった源太郎だ。鵯越コンサルティングのシーンでも“コルセットをしているがゆえの言動”が新しいセリフとして加わったのだが、その表現の可笑しさに撮影中スタッフは笑いを必死にこらえていた。コルセットをつけて行う演技について吉田は「体の自由を50%ぐらい奪われる演技はしんどかったですね~。なかなか難敵でした」と苦笑い。とはいえ、百戦錬磨の俳優・吉田だ。そのシーンは是非注目して欲しい。

 吉田と三姉妹役の木南・佐久間・武田、母親役のMEGUMIの5人そろってのSeason2の撮影は、伊藤家の居間のシーンから始まった。芝居が始まると見事に2年前と変わらぬ伊藤家が展開された。例えば、居間の食卓に皿を並べながら皆でしゃべるというシーン。ここでも吉田はコルセットをして演技をしているのだが、そのトリッキーさとは別に、姉妹で会話をしなくても自然に手分けして皿を並べる手際や家族の距離感や空気感、各人のセリフの言葉のチョイスに「おいハンサム」ファンなら「そうそう、伊藤家ってこういう感じ!」と思わずニヤニヤしてしまうだろう。

 また別の日に撮影された、5人がテレビを見ながら芋けんぴを食べているというシーンでは、畳の上での座り方ひとつ、芋けんぴの取り方や食べ方ひとつとっても全員が個性を出している。ある者はガサッと手に取ったうえで食べ始め、ある者は菓子入れから1本ずつ取って食べるというふうに、それぞれの役の性格まで表現しているのだ。

 伊藤家の女性陣について、吉田は「Season1の時はほとんどの方が初顔合わせのようなものだったので、演技中も待ち時間も何となく探り合いといった印象でした。Season2では少し気持ちがほぐれて、待ち時間も少し冗談を言えるような関係に。気心が知れた分、前回より家族味が出てきたんじゃないかな。娘たちも母さんも、役に同化している感じがすごくしたし、それぞれがちゃんと実生活の重みみたいなものを反映させられる素晴らしい俳優さんたちでした」と感心しきり。

 また、伊藤家の撮影現場である古民家について吉田は「素晴らしいお家なんですよ。実際に長く使われていた民家なので、セットでは絶対出せない古さがある。伊藤家の空気感はこの家じゃないと出せないだろうなと行く度に思いますね」と絶賛。さらに、撮影中に印象に残ったシーンについては「やっぱりゴハンが出てくるシーンですね。この作品はゴハンもひとつの売りなので、そのシーンとなると山口さんがいつも以上に気合が入る。豆腐の位置ひとつにも時間をかけ、テイクも重ねる。伊藤家の誰一人文句は言わないけれど顔がちょっとイラッとしてくる(笑)。普通のドラマなら、そんなにこだわらないところにこだわる。でも、そういうゴハンへの最後のこだわりが実は大事で、このドラマならではだと思いますね」と誇らしげに語った。

 最後に、源太郎という役について吉田は「もう自分の分身みたいで、演じていて非常に無理がなく、ずっと演じ続けていたいと思う役。だから『おいハンサム!!』が自分の代表作か? と誰かに聞かれたら、そうです! と答える役に今なっていますね」とビッグスマイルで締めてくれた。

 ドラマ『おいハンサム!!2』は東海テレビフジテレビ系にて4月6日より毎週土曜23時40分放送(全8回)。映画『おいハンサム!!』は6月21日より全国公開。

ドラマ『おいハンサム!!2』場面写真 (C)東海テレビ/日本映画放送