【写真・画像】藤井聡太竜王・名人、堂々の4年連続4度目MVP!「将棋大賞」最優秀棋士賞獲得でタイトル独占の偉業イヤー締めくくる 1枚目

 将棋の年度表彰にあたる「第51回将棋大賞」の各賞が発表され、藤井聡太竜王・名人(王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)が、4年連続4度目となる最優秀棋士賞に選ばれた。

【映像】伝説の一コマ!藤井竜王・名人が全八冠を独占した瞬間

 藤井竜王・名人の2023年度は、保持していた6つのタイトルの防衛に成功、さらに6月には20歳10カ月で初の名人位を獲得、加えて10月には王座戦を制して史上初となる全八冠の独占する快挙を達成した。将棋界での全冠制覇は史上4人目で、羽生善治九段が1996年に全七冠獲得以来27年ぶりの快挙となった。

 また、年度成績は46勝8敗で勝率は.8518。中原誠十六世名人が1967年度に記録した.854の更新にはわずかに及ばなかったものの、本年度の勝率ランキングでは堂々の1位となり、6度目となる「勝率賞」も獲得した。藤井竜王・名人は、2016年のプロデビュー以来“勝率8割超え”をキープ。タイトルをかけた大勝負が続く中でも、本年度は自己ベスト更新と突出した好成績を残す結果となった。

 2023年度は渡辺明九段(39)、永瀬拓矢九段(31)のタイトル戦常連組に加えて、菅井竜也八段(31)、佐々木大地七段(28)、同学年の伊藤匠七段(21)とそれぞれタイプの大きく異なる強豪とタイトル戦で激突。対局数でも全体の5位となる55局で、日本国内を転戦しただけでなく海外対局もこなすなど、例年にも増して記録にも記憶にも残る一年となった。

 藤井竜王・名人は息つく間もなく、2024年度の戦いが始まる。7日には伊藤七段を挑戦者に迎えた第9期叡王戦五番勝負の開幕に加えて、10・11日には豊島将之九段(33)と激突する名人戦七番勝負第1局が予定されており、新年度からダブル防衛戦のハードスケジュールが待ち構えている。「面白い将棋を指すこと」を目標に掲げる藤井竜王・名人は、新たなシーズンでどのような世界観を披露してくれるのか。期待は高まるばかりだ。

 各賞の受賞者は以下のとおり。カッコ内は受賞回数。

最優秀棋士賞】 藤井聡太竜王・名人(4) 
【優秀棋士賞】 伊藤匠七段(初)
【敢闘賞】 丸山忠久九段(初)
【新人賞】 藤本渚五段(初)
【最多対局賞】 伊藤匠七段 69局(初)
最多勝利賞】 伊藤匠七段・藤本渚五段 51勝(ともに初)
【勝率賞】 藤井聡太竜王・名人 0.852/46勝8敗(6)
【連勝賞】 佐々木大地七段 15連勝(初)
【最優秀女流棋士賞】 福間香奈女流五冠(9年連続14)
【優秀女流棋士賞】 西山朋佳女流三冠(3)
【女流最多対局賞】 加藤桃子女流四段 52局(2)
【東京将棋記者会賞】 小林健二九段・小山怜央四段
升田幸三賞】 伊藤匠七段 第49期棋王戦コナミグループ杯第1局などにおける角換わり後手番の持将棋戦術に対し
升田幸三賞特別賞】 村田顕弘六段 村田システムをはじめとする独自の戦術に対し
【名局賞】 第71期王座戦挑戦者決定戦 藤井聡太竜王・名人-豊島将之九段
【名局賞特別賞】 第71期王座戦五番勝負第4局 永瀬拓矢王座-藤井聡太竜王・名人
【女流名局賞】 ヒューリック杯第3期白玲戦七番勝負第2局 里見香奈白玲-西山朋佳女流三冠

(写真提供・日本将棋連盟

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