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アラスカ州アンカレッジで3月24日、凍った川から犬を抱いた女性の遺体が発見された。地元ニュースサイトAnchorage Daily Newsなどが報じている。

見つかったのは、救急と小児ホスピスで看護師を務めていたアマンダ・リッチモンド・ロジャースさん(45)。昨年12月23日の結婚18周年記念日に、夫のブライアンロジャース医師と2匹の愛犬と共にノース・フォーク・イーグル川沿いを散歩していたとき、グルートと名付けられた飼い犬の1頭が川に張った氷を踏み抜いて落ちてしまった。アマンダさんはグルートを助けるため、ためらうことなく川に飛び込んだという。

氷の下ではなかなかグルートを見つけることができず、アマンダさんは一度水面に顔を出した。ブライアンさんは「もう行くな」と叫んだが、彼女はグルートを探しに再度氷の下へ潜り、その後上がってくることはなかった。アラスカ潜水捜索救助チームは懸命にアマンダさんを探したが、捜索は12月29日に打ち切られていたと、NBCは報じている。

3月初めには、遺体が見つからないままお別れの会が開かれた。ロジャースさん夫妻には4人の息子がおり、長男は20代、四男はまだ10歳。次男のリアムさん(17)は「母はとてもユニークで特別な人でしたから、神も天国で彼女に会うのが待ちきれなかったのでしょう。僕は神を責めません」とスピーチし、出席者の涙を誘ったという。

アマンダさんが川に飛び込んでから約3カ月。ノース・フォーク・トレイル沖で通行人が犬を抱いた女性の遺体を発見し通報。アラスカ検視局によって、遺体はアマンダさんであることが確認された。

ブライアンさんは「アマンダは子どもたちと同じくらい犬を愛していました。妻は“ただの犬“ではなく家族の一員を助けるために飛び込んだのです」とAnchorage Daily Newsにコメントした。