大人計画主宰、シアターコクーンの芸術監督も務める松尾スズキ(61)が4月1日COCOON PRODUCTION『コクーン アクターズ スタジオ』開講式に登壇した。

【写真】スタジオの主任を務める松尾スズキ

 Bunkamuraは新たに取り組むチャレンジの一つに“次世代の担い手の育成プログラム”を掲げ、きょう4月1日からシアターコクーンで初となる演劇人のための学び場、COCOON PRODUCTION『コクーン アクターズ スタジオ』を開講する。

 “若手を対象とする演劇人の養成所”を通し、演劇界の未来を担う新たなスター誕生を目指す同校では、スタジオの主任を務める松尾が演技基礎指導を行うほか、杉原邦生、オクイシュージ、ノゾエ征爾、日本舞踊・所作指導は藤間貴雅、ダンス指導は振付稼業air:man、発声・歌唱指導は蔵田みどりが担当。さらに特別ワークショップではゲスト講師に俳優・井上芳雄、お笑い芸人・岩崎う大(かもめんたる)、演出家・鵜山仁、映画監督・大根仁、舞踏家/振付家・黒田育世、能楽師・茂山逸平、友枝雄人、殺陣・ジャパンアクションエンタープライズを迎え、多種多様な現場での活躍を目指していく実践的なレッスンを行う。

 また、受講生には、コクーンプロデュース公演の制作現場を見学、さらには出演するチャンスが与えられる。そして、1年間の成長を発揮する場として、松尾が新作を書き下ろし、杉原演出により、2025年3月に有観客の発表公演を予定している。

 松尾は約6年前からシアターコクーンの芸術監督を務めているが、その条件の一つとして、スクールを開きたいというのが条件だったそう。しかし、就任した年にコロナになり「身動きが取れない状況が結構続きました。さらにコクーンシアターそのものも閉めることになったが、そのタイミングでスクールをスタートさせることができた」といい、続けて「これは声を大にして言いたいんですが、することがなくて始めたんじゃないです(笑)。6年くらい前からずっと画策していました」と明かした。

 また、「不安が一つだけあって、私が主任なんですが、松尾色の俳優ってどうなんだと思うんですよね」と苦笑い。「だからこそのバラバラな個性の演出家が(講師に)いて、1年間で学べるのはすごく貴重なことです。もったいないから休まないでください(笑)。みなさんがんばりましょう!」と激励した。

 開講式には24人の受講生たちのほか、ノゾエ征爾、杉原邦生、松尾スズキ、オクイシュージ、藤間貴雅、蔵田みどり、air:manの振付師ら講師陣も参加した。

『コクーン アクターズ スタジオ』開講式の模様 (C)ORICON NewS inc.