台湾の街並みや商品名を見ていてふと不思議に思ったことはないだろうか。それはごく普通に日本語が使われていることである。台湾では中国語同様の漢字が使われており(多少異なるが)日本語で書かれていても違和感ないだろうと思いだろう。しかし台湾の製品や街中にカタカナひらがなで普通に表記してあるのだ。

そんな台湾の中で最も使われている平仮名があるのはご存じだろうか? それは平仮名の「の」である。実は中国語の「的(ドゥ)」に該当するのが「の」なわけで、「私の本」の場合「我的書(ウォドゥシュ)」と書く。しかし台湾ではあえて「我の書」と表記するのだ。もちろん商品などに表記するときだけで、台湾の人は実際に書いたりはしない。

実際に台湾のトップ女優、林志玲リン・チーリン)がCMをやっているヨーグルト商品も「植物の優」と表記されている。何故このような表記にするのだろうか。台湾の人に話を聞いてみたところ次の様な回答が帰ってきた。「日本語で書かれていると高級なイメージがある、だから日本語のままにしてる。『の』を使う理由は中国語の文法と関連があるので、ちょっと説明しにくい。台湾に来ると日本語を沢山見ることができる」と教えてくれた。

みんなも台湾に行った際は良く街中を見て欲しい。数多くの日本語表記があるものの、「の」だけ書かれたお店や商品もあるはずだ。もちろんこの「の」は日本人のための表記は言うまでも無い。

※この記事は、ガジェ通ゴールドラッシュの「ソル」が執筆しました。