居場所が「家庭以外にない」が最も多く約40%

発達障害不登校のお子さんとご家族に向けて、孤独をなくし居場所を提供するサービス・Branch(ブランチ)を運営する株式会社WOODY(本社:東京都渋谷区、代表取締役中里祐次)は、4月2日の「世界自閉症啓発デー」を迎えるにあたり、自閉症不登校の傾向があるお子さんを持つ保護者の方に、アンケートを実施しました。詳しい結果をご報告いたします。

こんにちは。「好きで自信を創り、好きで社会とつながる」をビジョンに、発達障害不登校のお子さんが好きなことを見つけたり、好きなことができる環境創りをするサービスを提供しているBranch(ブランチ)です。


毎年4月2日は、国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。

また、4月2日から8日までは「発達障害啓発週間」と位置付けられ、自閉症をはじめとする発達障害への理解を促進するべく、様々な取り組みがされています。

そこでBranchでも、発達障害不登校の傾向が見られる子どもたちの現状を理解するべく、アンケートを行いました。その結果を詳しく解説いたします。


【調査概要】

・調査期間:2024年3月18日~3月27 日(10日間)

・回答者: 対象:Branchコミュニティ内部(Discord)、BranchのLINE登録者 計178

・調査方法:インターネット調査


Q1.お子様の年齢を教えてください


お子様の年齢

小学校低学年が7.8%(14件)、小学校中学年が46.4%(83件)、小学校高学年が22.9%(61件)、中学生が16.2%(29件)、高校生が6.7%となりました。1~5歳までの未就学児のお子さんを持つ保護者の方からの回答はありませんでした。


Q2.お子様の障害の診断を教えてください(複数選択可)


お子様の障害の診断

自閉スペクトラム症が69.1%と最も多く、次に注意欠如多動症(ADHD)が続きました。

その他の欄にも13件の回答があり、全般性不安障害、睡眠障害感覚過敏などが挙げられました。


Q3.お子様の登校状況について教えてください


お子様の登校状況

「全く通っていない」と答えた方が41%、「ほとんど通っていない」と答えた方が18%「、週に1~2回」と答えた方が12.9%、「週に3~4回」と答え方は10.1%、「毎日通っている」と答えた方は18%となりました。

Q4.どのような理由があり、不登校(もしくは行き渋り)になっていますか?(複数選択可)


お子様の不登校理由

こちらの質問は「Q2.お子様の登校状況について教えてください」で「全く通っていない」、「ほとんど通っていない」、「週に1~2回」、「週に3~4回」と答えた方に、(全体の82%、146名)回答いただきました。


解答の中では「不安」が最も多く55.5%、「教職員との関係をめぐる問題が41/8%」、「学校の決まり等をめぐる問題」が28.1%と続きました。


他にも53件解答があり、「感覚機敏」、特に「聴覚機敏」が多く挙げられました。「原因が分からない」「決められた時間に沿うのが苦手」などの回答も見られました。


文部科学省令和4年度の問題行動・不登校調査の結果を公表しています。不登校の要因としては「無気力、不安」が51.8%と、本アンケートと数字が近い点もありますが、「いじめ」が0.2%、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が9.2%、「教職員との関係をめぐる問題」が1.2%と、本アンケートと大きく異なる点も見られました。こちらの問題行動・不登校調査では、学校側が把握している内容が報告されているため、実際の現状とずれが生じている可能性があると考えられます。


参考:令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要より(https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_2.pdf



Q5.お子様の困りごとについて(複数選択可)


お子様の困りごと

「学校へ行ってない」が46.4%、「母子分離ができない」が25.1%、「食べ過ぎ・偏食」が24%と続きました。


他にも88件の解答があり、「人と関われない」「外出ができない」「学力がつかない」「自傷行為をする」などが挙げられました。


Q6.もし「うちの子、良い方向に変わったな」と感じたタイミングがあれば教えてください

こちらは124件の回答がありました。大きく分けて「1.親が子どものコントロールをやめた時」、「2.好きなことを始めた」、「3.居場所の変化」の3種類の回答が多くみられました。


「1.親が子どものコントロールをやめた時」の回答例

いい意味で親が諦めてあれこれ関わるのをやめたり、心配事をいったん全て棚上げして放置してみたら、少しずつ元気になってやりたいことが見つかり始めた様子。」

「親が学校に行くことにこだわらなくなったら、体調を崩す頻度が減りました 今はマイペースで自宅で過ごしています。」


「2.好きなことを始めた時」の回答例

「オンラインゲームを通じて仲間?友達が出来たり、喧嘩している人の仲裁していたり成長を感じた(^-^)。 学校に行かせようとすることを諦めたり、生活リズムを整えようとするのも完全にでは無いが諦めた時から。」

「他のことボードゲームや卓球など参加して笑顔が見られるようになった。勉強はタブレット学習で積極的に取り組む様子が見られるようになった。」


「3.好きなことを始めた時」の回答例

「担任の先生の産休で支援級のクラスが変わったことです。(一つのクラスをバラバラにし、一人ずつ既存のクラスに割り振られた) 新学期になるタイミングは比較的前向きです。」

「Branchでお友達やスタッフさんとやりとりができるようになり、仲間ができた!とか仲間がいるんだ!と思えたときに、笑顔が見られた。 歯医者さんとの出会い。丸ごと受け止めてくれて、肯定的な大丈夫の眼差しで包んでくれる。それから我が子は自分で考えてやりたいことをやれることが増えた。」

不登校になり療育に連れて行った。最初は行き渋りが大変だったが続けて行くうちにそこが居場所となり、できることも増えた。」

「『もう学校に行かない、フリースクール探して。』と言ってから、落ち着いた。」

他にも、「不登校始めて半年後から暇だと言い始めた時」や、「午後から登校するようにしたら、登校時に母親から離れるのが早くなった。」などの回答がありました。


Q7.もしご自宅でされている「子育ての工夫」があれば教えてください

こちらは123件の回答がありました。大きく分けて「1.子どもに決定権を持たせる」、「2.好きなことをやらせる」、「3.視覚化する」の3種類の回答が多くみられました。


「1.子どもに決定権を持たせる」の回答例

「本人を真ん中にします。意思確認はしっかり、焦らず、待ちます。」

「とにかく本人に決定権をもたせ、決めたことに対しては責任をとらせるようにしています。」

「物事を決める際、提案はするが、決定は本人にしてもらう。」

「しっかり向き合う時間を作る、その子を信頼して任せる」


「2.好きなことをやらせる」の回答例

「昔から恐竜や好きな事をしている時は自由にやらせている。なるべく話をよくする様にしている。最近は折り紙のレベルが上がってきました。」

「興味を持ったら続かなくても経験させる。私たち夫婦が昭和後期の生まれで「自分たちがされてきた昭和の常識やしつけ」などは行わないようにしています。」

「やりたいこと、興味のあることはできるだけチャレンジするように背中を押す」

「なるべく子供の好きなようにさせています。子供が興味あることを徹底的にやってもらってその中でできることを増やしていければと思っています。イライラして怒ってしまう時もあるけれど一呼吸おいてやだっといったり癇癪を起こす理由を探しています。」


「3.視覚化する」の回答例

「連絡事項はLINEに書く(誤解を防げる)」

「視覚支援。本人のカレンダーを貼っていること、筆談コミュニケーションを取り入れて理由や経緯をわかるように説明した上で本人の選択や意見を尊重すること。スケジュールをできるだけルーティン化して準備時間に余裕を持たせて見通しを立てて不安感をなくすようにしている」

「一日のタイムスケジュールを貼り出すなど視覚構造化。生活リズムを整え、身辺自立のため、子供自身が自分で考えて行動できるようにしています。まだまだ練習中といった感じですが…」


他にも、「一緒に共感してとことん同調してみる」や、「子供のすべてを理解しようとすることをやめました。ポジティブな意味でです。私の中にある枠外の所の娘はいるからです。」などの回答がありました。


Q8.もし「子育ての上で、お困りのこと、相談したいこと」があれば教えてください

こちらは109件の回答がありました。大きく分けて「1.将来・学業」、「2.癇癪・親との関わり」、「3.学校以外の居場所」の3種類の回答が多くみられました。


「1.子どもに決定権を持たせる」の回答例

「学習に気持ちが向かず、将来が不安」

「学校に行けなくなり、勉強から遠ざかっていたので今さら追いつけないと進学を諦めています。白黒思考、完璧主義な特性上、気持ちの立て直しがなかなか上手くいきません。」

「将来、1人で身の回りの事をする、収入をえる、好きな事をどんな形でつづけるか、本人が決め試していくのを、親が機会を作るだけでいいのか。」

「親本人の待つ姿勢?親の自立が試されている様」

「苦手をたくさん持つ子が、自立した大人に育つ子育て方法が知りたいです。」


「2.癇癪・親との関わり系」の回答例

「ケチ、だまれ、死ね、などの汚い言葉を日常使っていること」

「癇癪など起こしてほしくないがために、自分の関わりが甘やかしているように感じています。学校以外の習い事や、通級などはしっかり行っているのでそこの頑張りは認めているのですが、家ではゲームばかり。生活がだらしないのですが、注意をすると癇癪を起こすので目をつぶっています。この先どうしたらよいかわかりません。何度言っても行動が変わらなかったり、自分の欲求が抑えられないことを親が頭で理解していても苛立ってしまい「冷静に伝える」ことが難しい。」

「どうしたら『怒らずに伝える』ことができるか解決法を知りたい。」


「3.学校以外の居場所」の回答例

「オンライン、リアルいずれも外部との接点を希望していない。このままで良いのか親として見通しが持てない。」

「親子で引きこもりになり社会から断絶されていて居場所がない」

「家にいると一人でゲームやYouTubeばかりしているので、家族以外とのつながりを築いていきたいです」


他にも、「学校の先生や、保護者の方から『大人に気を遣っている』と言われることが何度かあり、家で親の対応に問題があるのだろうか、と悩んでいます。」、「母親である自分のメンタルを保つのが難しく思える時が度々ある。」、「夫にも子どもに前向きな声かけをしてほしいが、否定的なことばかり言う。夫婦関係が悪くなると子どもが不安になるので喧嘩はしたくないが、どうすれば夫が子どもを大事にしてくれるのかわからずモヤモヤします。」などがありました。


Q9.お子様に、ご家庭以外の居場所はありますか?


お子様の居場所

「家庭以外にない」が最も多く、39.3%、「家庭以外に2つ以上ある」が34.8%、「家庭以外に1つある」が25.8%となりました。


Branchは、本アンケートで得た情報を活かし、不登校発達障害の子どもとご家庭一人ひとりに寄り添い、孤独をなくす居場所を提供してまいります。


■Podcastについて
今回の調査については、BranchのPodcastでも配信しております。
普段から発達障害不登校に関連する話を配信しておりますので、よろしければご登録ください。

1.Spotify
2.YouTube
3.Apple Podcast
4.amazon music


■Branchのサービスについて

Branchでは現在、3つのサービスを展開し、不登校発達障害のお子様とご家庭をサポートしています。


1.Branchコミュニティ


Branchコミュニティ

Discordというオンラインツールをつかったコミュニティサービスです。お子さまと保護者さまのどちらも利用することができます。

子ども用と保護者用。それぞれにコミュニケーション用のチャンネルがあり、さまざまな活動をしています。


子どもたち一人ひとりの「好き」なことを軸に交流ができます。また、発達障害に理解があり、研修を受けたスタッフが運営をサポートすることで、一人ひとりのちがいが尊重され、否定されず安心できる環境になっています。



2.Branchメンターマッチング


Branchメンターマッチング


Branchメンターは、発達障害不登校のお子さま向けの「好きなことを伸ばすこと」に特化した、訪問 / ビデオチャットでのサービスです。


人は自分を受け入れてくれる人が3人いると、自尊心が育ちやすいと言われています。

発達障害のあるお子さんの中には、その独特の感性から、身近な友人・知人・家族とはなかなか会話が合わないことがあります。

そんな時に、そのお子さんの「好き」なことを同じように「好き」な大人をマッチングするサービスです。



3.代官山Branch roomサービス


Branch room

東京・代官山にある教室「Branch room」でスタッフと1対1で遊ぶ/学ぶことができます。スタッフと1対1の環境で、他の子に合わせる必要はなく、その時その場でやりたいことができます。


■株式会社WOODY について

「好きで自信を創り、好きで社会とつながる」をビジョンに、発達障害不登校の子とその家族が幸せになるために、「好き」で人とつながることで孤独をなくし、「好き」で可能性が伸びる環境づくりをしています。

https://branchkids.jp/



■株式会社WOODY 代表 中里祐次プロフィール

2007年、早稲田大学卒業後、(株)サイバーエージェント入社。子会社の(株)サイバー・バズにて広告クリエイティブのディレクションを担当し東京インタラクティブ・アド・アワード受賞。広告プランニング/商品開発経験後、子会社の(株)プーペガール取締役に就任。その後Amebaにて、ソーシャルゲームのスマートフォン対応、プラットフォームのオープン化担当、プロジェクト責任者などを経て独立。


2013年11月にWOODYを創業。

配信元企業:株式会社WOODY

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