上新電機4月1日に、物流の「2024年問題」に向けた取り組みを強化し、輸送能力の確保、ドライバー不足への対応といったさまざまな課題への対処を通じて、上新電機グループおよびサプライチェーンの物流効率改善を進めていくことを発表した。

画像付きの記事はこちら




●中継拠点でスワップ輸送とドライバー交代方式を導入



 上新電機グループでは、物流の「2024年問題」への対策および災害などの緊急事態発生時の安定した商品供給体制を構築すべく、関西茨木物流センターに加えて関東地区の物流拠点である東京物流センターを2023年10月から全面稼働することで、東西2拠点体制を整備している。

 今後は、2拠点の物流センターを効率的に連携稼働させるとともに、ドライバー不足に起因する輸送能力低下への対応として、店舗配送ルートおよび配送回数の見直しによる、効率化と積載効率の向上を関西・関東・北信越地区にて実施していく。また、4月以降に中部地区に中継拠点を開設し、コンテナを積み替えるスワップ輸送およびドライバー交代による中継輸送の取り組みを開始する。

 さらに、すでに関西茨木物流センターにて導入されている、バース管理システム(納品予約システム)を順次拡大することによって、トラック納品待ち時間の短縮を図るとともに、店舗/倉庫への納品業務における伝票のペーパーレスおよびEDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)化を進める。

 そのほか、関東地区物流拠点である東京物流センターの機能強化を6月より実施し、EC出荷を開始することで輸送距離の短縮を図る。

 上新電機では、これらの取り組みによって物流の「2024年問題」によるドライバーの労働力不足の解消、および物流の適正化・生産性向上への貢献を目指す。
上新電機、中継輸送の導入や納品予約システムの拡大など、物流の「2024年問題」に向けた取り組みを発表