千客万来

2月にオープンした、グルメと温泉の複合施設「豊洲 千客万来」(東京・江東区)。店によっては約2万円もする高級海鮮丼があり、ネットでは“インバウン丼”とイジられ話題を呼んだ。

一方、外国人観光客たちは同地でどの料理を“真のインバウン丼”と感じたかのか、取材した。

 
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■話題呼んだ18,000円丼

豊洲千客万来

2月1日豊洲市場の真横に誕生した「千客万来」。

1Fはラーメン、和食、カフェ、2Fは洋食、スイーツ店をはじめ、土産店、串焼きや焼き魚など食べ歩きも可能な飲食店、そして3Fは寿司、海鮮丼、和食バイキングなど、合計約70店がぎっしり詰まっている。

特に話題を呼んだのが、寿司、海鮮丼、うに料理専門店「築地うに虎」の高級海鮮丼。最も高価な海鮮丼「皇帝(エンペラー)」は、厳選された6種の生うに、本マグロ大トロ、いくらが乗った一品で価格は18,000円。この値付けに見合う最高級な素材を使っている。

 

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■どんとこい、インバウン丼

千客万来

しかし実際、一般的な日本人にはなかなか手の出せない値段である。国内のネット上ではちょっぴり嫉妬の思いを込め、「インバウンド」(訪日外国人観光客)と丼をかけた「インバウン丼」というイジりの声が数多く上がった。

今回記者がインバウン丼の印象について直撃したのは、この日「千客万来」へ初めて来た40代台湾人男性のリンさん。

これまでの流れを説明すると、「インバウン丼!? そんなワードで面白がられているのですか(笑)。大丈夫です。我々観光客も商品の相場や価値はだいたい頭に入っていますので、この値段はまだまだ想定内」と笑う。

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■リンさんが真のインバウン丼と感じたのは…

千客万来

「世界各国、観光地に来ればやっぱり値段が高いですよ。台湾でもそう。観光客向けの店と、現地の人が通う店は違うでしょう。高いけどそれくらい価値がある料理で、きちんとしたサービスがあるということ」とリンさん。

ちなみに今回の本題、外国人観光客が喜ぶだろう“真のインバウン丼”はどれか聞いた。

「18,000円の海鮮丼も大変気になるが、僕はこれだと思う。この牛丼。一番美味しそうに見えたし、待機列も短くてすぐ買えた。しかも、本当に美味しい!」と、推薦したのはもつ鍋専門店「いしだや」の看板メニュー「牛すじ丼」。値段は982円。

 

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■牛すじ丼に大変感激

千客万来

濃い目のタレでしっかり煮込まれた牛すじは、ホロッホロな食感で噛むごとに旨味が広がる。玉こんにゃく、刻みネギが乗って、ボリュームも十分。タレが染み込んだ白米もまた激ウマだ。

千客万来

リンさんは一般的な牛丼と勘違いしていたが、「想像を超えています」と、その味を絶賛。「こんな値段に良いの? と思ってしまうほど安くてウマい。これは他の外国人にもおすすめできる“インバウン丼”ですね」とニッコリ。

数多の海鮮丼を外すというまさかのチョイスだったが、とにかく訪日外国人たちは現地でしっかり満足しているようだ。

外国人観光客に聞いた「真のインバウン丼」 約2万円海鮮丼をスルーして選んだのは…