――新卒で入った会社で、まさか2社連続パワハラにあうなんて。

【漫画】本編を読む

憧れの業界に新卒入社し、胸躍らせてスタートした社会人生活。しかし、待っていたのは…壮絶なパワハラ地獄だった…。

自身のリアル体験談を漫画にして発信している尾持トモさんの初書籍「人生崩壊~会社ぐるみのいじめで苦手な人と無理やり付き合わされました」が発売。

ウォーカープラスでは、「人生崩壊~会社ぐるみのいじめで苦手な人と無理やり付き合わされました」の中から一部を抜粋して著者コメントと合わせてお届けする。

社内ぐるみのいじめ、罵声を浴びる日々…、苦手な人と無理矢理交際関係に。休職しても、適応障害になっても、つらい日常に終わりはない。嘘みたいだけど、嘘じゃない。リアル体験記。

――尾持さんが別れを告げたあとの嫌田さんの発言に衝撃が走りました。この言葉を受けた当時の気持ちを詳しく教えてください。

「やめろー!キモイ!」と叫びたかったです…。

でも、突然予想もしてないことを言われて恐怖を感じると、人って本当にとっさに叫ぶことができなくなるんだなと思いました。

嫌がっている私の気持ちはどうでもよくて、行為をすることしか考えてない…。妊娠云々も、女性にとってこういった内容を言葉にされるのは本当に怖くて、人によっては一生のトラウマにもなりますし、本当に最低だと思いました…。

――「付き合ってしばらく経つ」という発言もありましたが、これは交際を強要されるようになってからどのくらい経ったころの出来事でしたか。

数カ月(半年も経ってない)くらいですかね…。

たしかに一般的なカップルだと、これくらいの交際期間でそういったことをするのでしょうね…。嫌田さんの中ではそういう認識だったから、「そろそろしないと」と言ったのでしょうが…。

私は苦手な人と無理やり付き合わされているだけの関係なので、通常のカップルと同じ認識を持たれても困りました(そもそもそういった行為を嫌田さんと…なんて想像すらしたくありませんでした)。

――別れ話を持ち掛けたあとの予想外の展開に驚きました。ご友人に迎えを頼むなど身を守るための対策をしていたようですが、当時このような事態になることは想定していましたか。

万一のことは考えていましたが、まさかひきずられたり無理やりキスされかけたり、気持ちの悪い発言をされるなど、ここまでひどいことは考えていませんでした。

どちらかというと別れ話に逆上して怒鳴ったり暴力の方かな、と考えていました。それを動画に撮ることができれば(友達に撮ってもらえれば)、今後事件沙汰になったあときに証拠になるかなと思っていました。

――前回登場した「ヨモギさん」に加えて、新たにお二人の友人が登場しました。この二人について詳しく教えてください。

学生のときからずっとこの4人組で一緒に居ました。卒業後もよく集まり、もう10年近い付き合いです。

サクラ(ピンク髪の子)がヨモギに近い性格、キナコ(黄色い髪の子)が私に近い性格なのでバランスよく仲良くできています。私以外でも、このグループのほかの子が恋愛や毒親や仕事のことなどで悩んでつらい思いをしているときは、ほかの3人で話を聞いたり、助けたりすることも何度かありました。

――ご友人との絆に感動しました。今、誰かに相談したくても勇気がでない人に何か言葉をかけるならどんなメッセージを届けたいですか。

今つらいことがあるなら、とにかく誰でも、どこにでもいいから外部に相談してほしいです。

友達に相談したら今後の関係も変わっちゃいそうで怖い…という場合もあるでしょうし、気持ちもとてもわかります。私のように親が毒親なので親にも言いづらくいとか。友達や親や家族など身近な人に「気を遣わせたくなくて相談できない」って場合もありますよね。そのような身近な人たちでなくても、労基とか、お金はかかりますが弁護士とか、精神的にしんどいのを何とかしたいならカウンセリングとか…相談できる所がたくさんあります。

とにかくどこにでもいいから相談してみてほしい。

もし誰かに運悪く冷たい対応をされても、よい方向に変わるまで、 外部に相談し続けてほしいです。相談する場所が違ったりしても、本来相談すべき場所を教えてもらえたりすることもありますし。

助けてくれる人、現状を変えてくれる人は絶対います。

誰かに相談しようって一歩踏み出す勇気を持ってほしいです。

取材・文=濱田瑠奈

「人生崩壊~会社ぐるみのいじめで苦手な人と無理やり付き合わされました」7話より