2024明治安田J1リーグ第6節が3日に行われ、横浜F・マリノス川崎フロンターレが対戦した。

 近年のJリーグを牽引してきた両チームによる今シーズン最初の“ビッグ神奈川ダービー”。ハリーキューウェル新監督の下で2年ぶりの優勝を目指す横浜FMは、AFCアジアチャンピオンズリーグ(ACL)でベスト4進出を果たしたものの、リーグ戦では2勝2敗と未だ試行錯誤が続く。対して3年ぶりのJ1制覇を狙う川崎Fはここまで2勝3敗と黒星先行も、前節はFC東京との“多摩川クラシコ”に3-0で完勝。連勝で浮上のきっかけを掴みたいところだ。

 試合開始早々の4分、川崎Fは右サイドスローインを起点に瀬川祐輔がクロスを送ると、エリソンが合わせネットを揺らすも、オフサイドの判定で得点ならず。対する横浜FMは11分、中盤での細かいパス交換から右のエウベルに展開すると、DFの股を抜く絶妙なクロスにアンデルソン・ロペスが合わせたが、シュートは惜しくも枠の右へ。24分には永戸勝也の左CKに上島拓巳が頭で合わせたが、シュートは橘田健人のブロックとクロスバーに阻まれた。

 その後はホームの横浜FMがやや押し気味に試合を進める。35分、松原健の右CKに宮市亮が合わせるも、ヘディングシュートは惜しくも枠の左へ。続く38分には右サイドの敵陣深くでボールを収めた松原が左足でクロスを送り、ファーサイドに飛び込んだ宮市が押し込みにかかったが、今度はクロスバーに阻まれる。44分、再び松原の右CKから畠中槙之輔がヘディングシュートを枠に飛ばしたが、GKチョン・ソンリョンが鋭い反応を見せた。

 アディショナルタイムにかけては川崎F家長昭博やエリソンを起点にチャンスを作ったが、得点を奪うまでには至らず。前半はこのままスコアレスで終了した。

 後半の序盤は川崎Fが攻勢を強める。55分には左サイドのスペースに抜け出した遠野大弥がボックス内左へ侵入すると、巧みな切り返しで対峙したDFを交わし、ファーサイドへ柔らかいボールを送る。しかし、待ち構えていたエリソンのシュートはカバーに入ったDFにクリアされる。60分手前からは両チームがフレッシュな選手を次々と投入。67分には途中出場のマルシーニョがボックス内へ持ち込みシュートを放ったが、横浜FMも懸命の守備で得点を与えない。

 71分、マルシーニョが松原の足首を足裏で踏みつける形となってしまい、オンフィールドレビューの結果、レッドカードが提示され退場に。良い形で後半に入った川崎Fだが、残り時間を数的不利で戦うことを余儀なくされた。数的優位となった横浜FMは両サイドを起点に、A・ロペスにボールを集めていくが、川崎F守備陣の粘り強い対応に阻まれ、なかなか決定的なシュートを放つことができない。

 スコアレスのまま90分が経過し、提示されたアディショナルタイムは11分。オープンな展開の中で両チームがチャンスを作り合ったものの、フィニッシュの精度を欠き、ゴールネットは揺れず。試合はこのまま0-0で終了した。次節は7日に行われ、横浜FMはアウェイでヴィッセル神戸と、川崎FはホームでFC町田ゼルビアと対戦する。

【スコア】
横浜F・マリノス 0-0 川崎フロンターレ

横浜FMと川崎Fの一戦はスコアレスドローで終了 [写真]=金田慎平