吉村昭『羆嵐』(新潮文庫)、新田次郎『八甲田山死の彷徨』(新潮文庫)に続き、2024年4月24日刊行決定の本作、小林照幸『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』にて「Wikipedia三大文学」が新潮文庫でコンプリート!


Wikipedia三大文学が新潮文庫にそろう

Wikipedia三大文学とは、読み始めると思わず引き込まれてしまう秀逸なWikipedia記事のことで、八甲田雪中行軍遭難事件(明治35年に起きた世界最大規模の山岳遭難事件)、三毛別羆事件(大正4年に発生した日本史上最悪の熊害事件)、そして地方病(日本住血吸虫症)が知られています。

SNSやネットで度々バズって話題となるトピックですが、じつは「三毛別羆事件」は吉村昭『羆嵐』、「八甲田雪中行軍遭難事件」は新田次郎『八甲田山死の彷徨』(いずれも新潮文庫)にそれぞれ詳細が書かれており、今なおベストセラーとして売れ続けています。

残る「地方病(日本住血吸虫症)」についてまとめられているのは小林照幸『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』です。本作は1998年文藝春秋社から単行本が出されましたが、その後絶版となり、プレミア価格の中古本以外は手に入らない状況が続いていました。それがこの度初の文庫化が決まり、来る4月24日新潮文庫として刊行されます。

なお、今回の発売に合わせ新潮社では、『羆嵐』『八甲田山死の彷徨』『死の貝 日本住血吸虫症との闘い』3冊を並べた「三面販売台」を用意。全国の書店で、Wikipedia三大文学を扱った3冊が一堂に会することになります。

■書籍内容紹介

謎の病と闘った人たち

 山梨県の甲府盆地や広島県の片山地方、福岡県佐賀県筑後川流域では、腹に水がたまって妊婦のように膨らみ、やがて動けなくなって死に至る「謎の病」が存在していました。原因や治療法もわからず、現地では多くの人たちが恐怖し、そして苦しんできました。

 やがて、この病に立ち向かうため、医師や住民ら、多くの人たちが奮闘を始めます。そして原因が未知の寄生虫であることがわかり、じつに百年以上の時間をかけ、撲滅へ向けた取り組みが続けられていきます。本書は謎の病との闘いを追った圧巻のノンフィクションで、さながら「プロジェクトX」のような内容です。

なお、Wikipediaの「地方病(日本住血吸虫症)」では本書が主要参考文献として挙げられており、その記述の多くが本書に由来していますが、今回の文庫化に際し、新章を加えるなど大幅な増補をしています。Wikipediaにはまだ書かれていない、本書ならではの情報も満載です。

■著者紹介

小林照幸(こばやし・てるゆき)

1968(昭和43)年、長野県生れ。ノンフィクション作家。92(平成4)年に『毒蛇』で第1回開高健賞奨励賞、99年に『朱鷺の遺言』で第30回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。信州大学卒。明治薬科大学非常勤講師。著書に『パンデミック 感染爆発から生き残るために』『死の虫 ツツガムシ病との闘い』『大相撲支度部屋 床山の見た横綱たち』『熟年性革命報告』『ひめゆり 沖縄からのメッセージ』『全盲の弁護士 竹下義樹』『車いす犬ラッキー 捨てられた命と生きる』など多数。

■書籍データ

【タイトル】死の貝 日本住血吸虫症との闘い

【著者名】小林照幸

【発売日】2024年4月24日

【造本】文庫

【定価】737円(税込)

【ISBN】978-4-10-143322-6

【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/143322/

配信元企業:株式会社新潮社

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