プレミアリーグ第31節、マンチェスター・シティvsアストン・ビラが3日に行われ、ホームのシティが4-1で完勝した。

シティは前節、アーセナルとの首位攻防戦を0-0で終え、リバプール戦に続く2試合連続ドロー。3位からの浮上を逃す結果となった。逆転での4連覇には、残り試合で全勝且つライバル2チームの取りこぼしが必須となった中、前回対戦で屈辱の内容で惨敗した因縁の相手に3戦ぶりの白星を狙った。グアルディオラ監督は前節から先発4人を変更。負傷のアケに代えてリコ・ルイス、デ・ブライネコバチッチハーランドをベンチに置き、ドク、グリーリッシュ、アルバレスを起用した。

対する4位のアストン・ビラは前節、上位相手に強さを見せる曲者ウォルバーハンプトン相手に2-0の快勝。リーグ戦3試合ぶりの白星を挙げた。前日にトップ4を争うトッテナムドローに終わった中、勝ち点差を広げるべく難所エティハド攻略を図った。エメリ監督は前節から先発6人を変更。負傷のワトキンスに加え、直近の体調不良で守護神マルティネスが不在となり、デュランとオルセンが代役を担った。

アウェイチームが勢いを持って試合に入ったものの、時間の経過と共に前回対戦のリベンジに燃えるホームチームが押し込んでいく。前回対戦をいずれもサスペンションで欠場していたロドリと古巣対戦のグリーリッシュが起点となって攻撃を仕掛けると、早い時間帯にゴールを奪う。

11分、相手陣内右サイドフォーデンのスルーパスに反応したドクがボックス右にタイミング良く走り込んできたロドリへマイナスのパスを供給。ロドリはGKオルソンの肩口を狙った強烈なシュートをニア上へ突き刺した。

幸先よく先制に成功したシティは、以降も相手を押し込んでアタッキングサードでの細かな連携プレーで2点目を狙う。

前回対戦とは異なり早くもビハインドを背負ったアストン・ビラは、以降もボールの奪いどころを見いだせず。なかなか自陣を脱出できない。だが20分、自陣ボックス付近でのボール奪取から仕掛けたロングカウンターでロジャーズとのワンツーによってボックス左へ抜け出したデュランが左足の正確なシュートをゴール右下隅に流し込み、ワンチャンスで同点に追いついた。

1-1の振り出しに戻った試合は引き続きボール支配率こそホームチームに分があるものの、アウェイチームも盛り返して拮抗した展開に。

自陣でコンパクトに守るエメリのチームに対して、内と外でボールを循環させながら点と点と合わせるコンビネーションで幾つか良い形を作り出すグアルディオラのチーム。37分にはボックス右でリコ・ルイスのパスを受けたアルバレスに決定機も、左隅を狙ったシュートはGKオルセンの長い足にはじき出される。

このままスコアが動かずにハーフタイム突入かに思われたが、ホームチームが再びゴールをこじ開けた。

前半アディショナルタイム1分、ボックス手前左の好位置で得たFKの場面でキッカーのフォーデンが左足で直接狙うと、壁に入ったザニオーロとコンサの間が割れたところを抜けたシュートがゴール左隅に決まった。その後、ゴール至近距離のアルバレスのヘディングシュートはGKオルセンのビッグセーブに阻まれたが、1点リードで試合を折り返した。

互いに選手交代なしで臨んだ後半は引き続きシティペースで進んでいく。立ち上がりの48分にはフォーデン中央突破からボックス左でボールを引き取ったベルナルド・シウバが左足の反転シュートを枠に飛ばすが、ここはGKオルセンが絶妙な間合いと反応で阻んだ。

その後、55分にはアストン・ビラが右サイドを崩してファーのドウグラス・ルイスのシュートでGKオルテガにファインセーブを強いるなど押し返す形を作ったが、その反撃ムードをシティズンズの至宝が振り払う。

62分、ボックス手前でボールを持ったロドリが鮮やかなドリブルで複数のDFを翻弄し、ダブルタッチから意表を突く横パスをボックス中央のフォーデンに繋ぐと、これをフォーデンがゴール右下隅へ左足で流し込む。

さらに、この失点後にアストン・ビラが3枚替えで勝負に出るも、69分には再びフォーデンがペナルティアーク付近での連動した守備から見事な左足の鋭いミドルシュートをゴール右上隅の完璧なコースに突き刺し、今年2月のブレントフォード戦に続く今季2度目のハットトリックを達成した。

フォーデンの圧巻の活躍で勝利を決定的なモノとしたシティは、殊勲のロドリフォーデンらを早いタイミングでベンチに下げて控え選手の投入で試合をクローズに入る。

その後は5点目こそ奪えなかったものの、危なげなくアストン・ビラの反撃を凌ぎ切って4-1の完勝。前回対戦のリベンジをきっちり果たすと共に、リーグ3戦ぶりの勝利で今節先に勝利した2位のアーセナルを追走している。