新垣結衣と早瀬憩がW主演を務める映画「違国日記」が、6月7日(金)から全国で公開。このたび、本ビジュアルと予告映像が解禁された。

【写真】微妙な距離感を歩く新垣結衣“槙生”と早瀬憩“朝”

■「違国日記」とは

累計販売数180万部を突破し、「心が救われる」「人生の本棚にはいった」など多くの共感を得た、原作・ヤマシタトモコによる同名コミックを映画化した本作。

人見知りな30代の小説家・高代槙生(こうだいまきお)と、その姪で、人懐っこく素直な15歳・田汲朝(たくみあさ)の対照的な二人の同居譚。まったく性格も異なる二人の交流を軸に、他人との関わり合いや大人が抱える正直な悩みを鋭くも優しい視点で炙り出し、6年という連載期間を経て2023年6月に最終回を迎えたが、連載終了後も人気の高さが話題となっている。

主役の高代槙生を演じるのは、2023年に公開した「正欲」でこれまでのイメージを軽やかに覆した新垣。新垣とW主演で田汲朝を演じるのは、オーディションで選ばれた新人・早瀬。ほか、槙生の友人・醍醐奈々を夏帆、槙生の元恋人・笠町信吾を瀬戸康史、朝の親友・楢えみりを小宮山莉渚が演じる。

メガホンをとるのは、「PARKS パークス」(2017年)、「ジオラマボーイ・パノラマガール」(2020年)の瀬田なつき監督。普遍的なキャラクターたちの交流をみずみずしく切り取る演出力に定評のある瀬田監督が、槙生と朝のかけがえのない関係と、そして彼らを取り巻く個性的な人々を魅力的に描き出す。

■本ビジュアル、予告映像が解禁

完成された本ビジュアルの舞台は、両親を亡くした朝が住むことになる叔母・槙生の部屋。小説家である槙生らしく部屋には所狭しと本が並び、パソコンにも多くのメモが貼られている。そんな家に住むことになった、まだ15歳の朝と、不器用な槙生のぎこちない雰囲気が醸し出されている。

「わかり合えなくても、寄り添えることを知った――」というコピーが印象的な本作は、別の人間だからこそ分かり合えないながらも、対照的な二人が同居生活の中でどのような日々を紡いでいくのか、行方が気になるポスターになっている。

また、本予告では槙生と朝が戸惑いながらも心を寄せ合っていく姿が映し出されている。大嫌いだった姉を亡くし、その娘である朝を引き取ることになる槙生。戸惑い、迷う槙生を親友の醍醐と元彼の笠町が支えていく。

朝の「なんで嫌いなの、お母さんのこと」という率直な質問に対し、「あなたの感情も私の感情も自分だけのものだから。分かち合うことはできない。あなたと私は別の人間だから」と真摯に答える槙生の言葉が「人は分かり合えなくても寄り添うことができる」という力強いメッセージを感じさせる。

さらに、本予告で流れるのは映画「未来のミライ」(2018年)、「バケモノの子」(2015年)などの細田守作品や、連続テレビ小説おかえりモネ」(2021年、NHK総合ほか)などの劇伴も担当し、CM音楽・執筆も手がけるなど幅広く活動する高木正勝の劇伴。繊細な心情が表れた音楽が作品に寄り添っている。

新海誠監督・RADWIMPSの野田洋次郎に見いだされた“十明”とは

インスパイアソング「夜明けのあなたへ」を担当するのは、TikTokでの投稿が新海誠監督・RADWIMPSの野田洋次郎氏に見出され、「すずめの戸締まり」(2022年)の主題歌「すずめ feat. 十明」で一躍、最注目の次世代アーティストとなった十明。本作を見て書き下ろした。

原作のファンだという十明のデモ音源が製作陣の耳に留まり、インスパイアソングが実現。デモ音源を聞いた本作の音楽プロデューサーも「儚げな中に凛とした強さを感じさせる十明のインスパイアソング。広い音色で見る人や聴く人を、また主人公たちを抱きしめる様に寄り添い、言葉を紡ぎ、人生の背中を押してくれる様な優しい名曲を生み出してくれました」とコメント。

大人な朝が過去を振り返るような、どこか懐かしくもあたたかい歌が、槙生と朝の物語を優しく包み込んでいる。

■十明 コメント

映画「違国日記」のインスパイアソングを作らせていただけたこと、とてもうれしく思っています。元々原作の漫画も大好きで、何度も何度も読み返しました。そしてこの作品の中の強く柔く美しい人々が映像として動き出した時、心揺さぶられました。「夜明けのあなたへ」という楽曲は、彼女たちに向けて手紙を書くような気持ちを歌っています。そして、私自身の素直な気持ちを歪めることなく描くことが出来たように思います。

「違国日記」本ビジュアルが解禁された/(C)2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会