セガが贈る「ぷよぷよ」シリーズ最新作『ぷよぷよパズルポップ』が、4月4日より配信される。Apple Arcadeに加入することでプレイ可能なアクションパズルゲームだ。

参考:【画像】シリーズ初心者でも楽しめる『ぷよぷよパズルポップ』のスクリーンショット

 今回は、先行体験会で「ぷよぷよ」シリーズ初心者の筆者が感じた、率直な感想を交えながら本作の魅力を紹介する。

■「ぷよぷよ」シリーズの熱意を感じた体験会

 今回の先行体験会で最も印象的だったのは、「ぷよぷよ」シリーズを盛り上げようとするセガの熱量だ。「ぷよぷよ」シリーズ総合プロデューサーの細山田水紀氏は「自信を持ってみなさんにお届けできます」と語った。

 「ぷよぷよ」シリーズを広めるため、シリーズを愛するファンだけでなく、初めてプレイする層も想定して作られており、快適な操作感覚にこだわって作られているとのこと。iPhone、iPad、Macのキーボードへの対応などを含め、快適に遊ぶための工夫が随所に見られる作りとなっている。

 コアなファンも多い「ぷよぷよ」シリーズだけに、テクニカルなプレイを要求されるイメージがあるかもしれないが、本作の「レッスンモード」は、そんな印象を覆してくれる。

 このモードでは、「ぷよぷよ」に必要なさまざまなスキルをマスター可能だ。出されたお題をクリアし、また次のお題へ……という流れで、通常の操作方法はもちろんのこと、上級者が使っている“階段積み”や“折り返し”なども学ぶことができる。

 正直なところ、筆者は「少し難易度が高いかも」と思っていたのだが、そんなプレイヤーにとっても「レッスンモード」はわかりやすいだけでなく、やりがいも得られるように調整が施されていた。

 レッスンの難易度は3つに分かれており、最も簡単な初級で“調整の絶妙さ”を感じた。実際にプレイしながら基本的なルールを身につけていくのだが、初級も終盤に差し掛かるとプレイヤーに少し考えさせる要素が出てくる。これが難しすぎず、簡単すぎず、非常に良い塩梅となっているのだ。

 今回の体験会でプレイしたのは初級のみだが、筆者はレベルに応じたやりがいを感じることができた。中級と上級も用意されているため、経験豊富なプレイヤーでも自身のレベルに合わせて楽しめるのではないだろうか。

 操作方法は至ってシンプルかつ簡単。スマートフォン操作はフリックとタップで直感的にプレイ可能で、スマホゲームを触ったことがあればすぐに理解できるだろう。スピード感のある操作には若干の慣れも必要だが、ユーザーフレンドリーなシステムとなっている。

 また、パズルゲームが苦手でも問題なくプレイできるように、サポート機能も搭載。設定によって、ベストな配置を教えてくれたり、オートでぷよを置いてくれたりもするようにもできる。これによって、「本当にパズルが苦手」というユーザーでも安心して楽しめるようになっている。

 操作方法に関しては、XboxやPlay StationのコントローラーやキーボードBluetoothでつないでプレイすることも可能。先行体験会でコントローラーでの操作感を試してみると、手軽にスピード感のあるプレイを実現することができた。

 当然ながら指と画面が重ならないので、視認性が高い。本気で“上”を目指すプレイヤーにとって、コントローラーでのプレイは有力な選択肢になるかもしれない。

 ただ、本作は操作面でのカスタマイズも自由度が高いため、自分に合った設定を見つけることもポイントになりそうだ。プレイを重ねながら設定を少しずつ変えていき、“最適解”を見つけることも楽しさのひとつだろう。

 本作では「ぷよぷよ通」などのベーシックなルールを含む、7つのルールが用意されている。遊ぶ際にはルールを選び、そのルールに則ってゲームを楽しむことになる。

 定番の「ぷよぷよ通」や「ぷよぷよフィーバー」だけでなく、お題をクリアしていく「なぞぷよ」やステージが変化する「ブロック」なども。ここにも開発陣のこだわりを見ることができる。

■クセになる爽快感。おすすめルールは「ビッグバン

 体験会を通じてプレイして、最も手軽に楽しめたのは「ビッグバン」だ。ルール的に大量の連鎖を簡単に実現できるため、とても幸福感がある。どんどん次の“連鎖チャンス”が訪れるため、気軽に爽快感を味わえるという意味でも、初心者におすすめのモードだ。

 友人や家族と遊ぶときは、「みんなでぷよぷよ」でルームを作成し、IDを共有するだけでOK。最大4人まで同時に対戦でき、ネット対戦ももちろん可能。目の前の友人とワイワイ盛り上がるもよし、遠方のフレンドと通話しながら対戦するもよしとなっている。

 ゲームに登場するキャラクターたちを配置し、ジオラマのような画像を作れる「フォトモード」は、シリーズ初の試みだ。

 プレイヤーが制作した画像をSNSでシェアして盛り上がるというのも、本作の楽しみ方のひとつとなっている。

 ストーリーを楽しめるアドベンチャーモードでは、3Dモデル化したキャラクターたちがヌルヌル、サクサク動く。リッチなアニメーションには開発陣の情熱が詰まっており、従来の“アドベンチャー”のイメージを上回るような仕上がりとなっていた。

 リリース後は、ルールとプレイヤーキャラクターの追加も随時実施予定。ルールは最低でも15種類以上になるまでの追加を予定しており、プレイヤーキャラクターも24キャラ分を制作中とのことだ。

■幅広い層におすすめできる作品

 体験会でのプレイを踏まえ、本作は「ぷよぷよ」初心者からシリーズをこよなく愛するベテランまで、幅広い層におすすめできる作品と言えるだろう。本作はApple Arcadeに加入していれば追加課金なしでプレイ可能。また、Apple Oneに加入していれば、Apple Arcadeに加えて、iCloud+、Apple TV+、Apple Musicの4つのサブスクリプションを月額(個人 1,200円/月、ファミリー 1,980円/月)でまとめて利用可能となっており、Apple Musicでは「ぷよぷよ」シリーズのサウンドトラックも楽しめる。この機会に加入し、ぷよぷよの世界を堪能してみてはいかがだろうか。

(文=アキノ樹燐)

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