銚子電鉄が3日、公式サイトで「撮影マナーをなぜ守っていただけないのでしょうか」と、沿線で発生している迷惑行為について苦言を呈した。車両の撮影のために勝手に木を伐採したりキロポストを抜き取ったりと、近年撮影者の行動が「悪質になっている」という。

【画像】銚子電鉄の被害

 線路脇にあるキロポスト(距離標)が抜き取られ捨てられた写真や、勝手に伐採された木の写真とともに投稿。警察に被害届を提出していると報告している。「列車の運行に支障がでたり、他の方に迷惑がかかることを看過できない為、誠に遺憾ですが警察と連携し、取締まりを強化せざるを得ません」と注意喚起している。

 ねとらぼが取材したところ、「新型車両の導入にあたって、撮影者が増える一方で、さらに悪質になってきています」とのこと。今回のような「悪意な事象」は今までなかったことから、投稿したと経緯を明かした。銚子電鉄南海電鉄の車両を譲り受けた2両の「新車両」(22000系)をこの春導入している。

 今までも「防犯カメラの設置や、注意喚起の警告看板、乗務員からの注意喚起をしています」と銚子電鉄。「撮影のために、鉄道用地付近、用地内で鉄道施設へのいたずらや迷惑行為は、列車運転士や車掌への安全確保のための運行時におけるストレスだけでなく、標識が無いことで、列車運行時や保線時の位置の確認ができなくなります」と運行への悪影響を懸念している。

 ネットでは「撮り鉄のなかにこういう人がいるのは悲しくなる」「これで撮った写真など何の価値も無い」「断じて鉄道ファンではない」と怒りが寄せられている。

銚子電鉄より、列車の写真撮影に関してのお願い

・線路や踏切など、鉄道敷地内での撮影はおやめください。

・走行中の車両に接近しての撮影等は大変危険ですので、おやめください。

・鉄道をご利用されるお客様、通行の方、近隣の方への迷惑にならないようお願いします。

・沿線で写真撮影をされる際は、畑や私有地、立ち入りが禁止されている場所に無断で入らないでください。

・駅ホームでの三脚や脚立のご使用はおやめください。

・ゴミの放置はおやめください。

 また、22000形の運用に対しては、業務に支障が出るため、運転士や駅員・係員への問い合わせも控えるよう理解と協力を呼び掛けている。

銚子電鉄の注意喚起