反町隆史が主演を務めたカンテレ・フジテレビ開局65周年特別ドラマ「GTOリバイバル」が4月1日に放送され、1998年の夏に放送された連続ドラマ「GTO」の生徒らの再集結や、反町と松嶋菜々子の夫婦共演が話題になった。主演を務めた反町が、4月3日に都内で囲み取材を実施し、「GTOリバイバル」でこだわって作ったシーンや裏話を語った。

【写真】反町隆史、松嶋菜々子らかつての「GTO」メンバーが再集結したオフショット

■26年ぶりにスペシャルドラマとして復活した「GTO

26年ぶりに新作スペシャルドラマとして復活した「GTOリバイバル」は、かつてグレート・ティーチャーと呼ばれた鬼塚英吉(反町)が問題だらけの高校に教師として赴任し、悩みを抱えた令和の高校生たちに鬼塚流の熱血授業を繰り広げた。

■窪塚洋介、小栗旬らかつての生徒の再集結に感謝

1998年の「GTO」で生徒役だった窪塚洋介、小栗旬池内博之、山崎裕太らが「GTOリバイバル」にも登場。反町は、生徒役とのグループLINEでもやりとりをしたと言う。「グループLINEは意外とアツいんですよ。先生と生徒とかじゃなく、みんな言いたいことを言う。勝手なことばっか言ってる人もいれば、リアクションしない人もいる。小栗くんなんかほとんど無視(笑)。裕太と窪塚と俺が多くて、他の2人は一言、二言とか3日後に帰って来る(笑)」と交流を明かす。

また、彼らとのシーンについては「冒頭、居酒屋でみんなが集まり『先生お願いしますよ』といって『分かった』となり主題歌がかかる…あれだけで鬼塚は動かなきゃいけないから、簡単だけど大変なシーン。せりふを言えば言うほどおかしくなるので、あれだけなんですよ。違和感なく鬼塚を説得するっていうのは、よっぽどのことがない限りはできないこと。それはやっぱり彼ら一人一人の存在感で納得させているんですよね。もちろん新しいキャストの方々もそうですけども、まず第一にあの皆さんが出てくださったことで成立できたこと」と感謝を込めて語る。

■「俺が視聴者でも見たい」鬼塚とあずさの“今”

1998年の「GTO」で結ばれ、その後に結婚した鬼塚英吉(反町)と冬月あずさ(松嶋)の共演が「GTOリバイバル」で実現した。反町は「26年後のGTOをやるにあたって、鬼塚英吉と冬月あずさは切っても切れない存在ですから。視聴者に対しても本当にその姿を見せたかった。今どういう状況なのかを、俺が視聴者でも見たいし、見せたかったです。空気感がいいふうに伝わったかなと思います」と語り、「オンエアが終わった後、(松嶋に)『ありがとう』と一言お礼は言いました」とにっこり。

劇中で、あずさは鬼塚に電話を掛けるが、タイミングが悪く鬼塚はなかなか電話を取ることができずにいた。そして物語の終盤、生徒たちの計らいもあり、とうとう2人が会えることに。視聴者からも鬼塚とあずさの2ショットに喜びの声が上がった。実は、このシーンには当初別案があったという。「最初は居酒屋に迎えに来るシーンでした。だけど何で居酒屋?と思って、やっぱり学校に迎えに来た方がいいんじゃないかと。(鬼塚が学校にいることをかつての)生徒が知ってて、ここにいるよって教えて、『何で電話に出ないの?』って来た方がいいんじゃないかと。鬼塚がやったことを(ネットを見てあずさが)知ってる方が今っぽいし、それがいいんじゃないのという話をしました」と明かし、無事実現に至った。また、あずさや生徒らの集うそのシーンの撮影日は1日しか取れなかったそうで、雨だったら成立しなかった“奇跡のシーン”となった。

■こだわりの詰まった最後のシーン

さらに、印象的だったシーンとして、鬼塚が教師としてのモットーを聞かれた最後の場面を挙げた反町。「この先どうなるかなんて分かんないですけど、生きていれば必ずいいことがある。子供たちに未来を諦めてほしくないんです。というあのシーンは、自分の中で鬼塚らしい言葉を選びました」と語る。元々は「生涯一教師です」という一言で締めくくられる予定だったが、反町の意見をもとに制作陣含め話し合い、調整した結果実現したシーンだと明かし、反町の「GTO」への熱い思いがうかがえた。

◆取材・文=水沢あすみ

「GTOリバイバル」で主演を務めた反町隆史/(C)カンテレ