2年目の萩尾匡也はレギュラー奪取を目指して奮闘する(C)産経新聞社

 開幕2連勝と好スタートを切った巨人が、ここにきて3連敗を喫した。4月3日の中日戦(バンテリンドーム)も2‐5で敗れ、このカードの負け越しが決定した。

 それでも、今後に向けて一筋の光が見えた試合でもあった。プロ2年目の萩尾匡也が「1番・右翼」で先発出場し、8回一死の場面で中日・祖父江大輔のフォークを捉えると、左翼席へ飛び込むプロ1号のソロアーチとなった。

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 2022年ドラフト2位で慶応大学から入団した萩尾は昨季、1軍では11試合で打率.063という成績に終わったが、ファームでは101試合に出場して打率.283、7本塁打、36打点という好結果を残してきた。

 2年目の今季は、外野のレギュラーを奪い取るために奮闘し続けている。オープン戦では2月18日に行われたサムスン戦(那覇)で3安打の猛打賞など頭角を現し、打率.280、1本塁打、6打点の成績を残し、開幕1軍の切符をつかみ取った。

 3月30日の阪神戦(東京ドーム)では7回に代打で登場し、右翼への二塁打を放った。4月に入ると、2日の中日戦(バンテリンドーム)では「1番・右翼」で先発出場を果たし、4回に適時二塁打を放ってプロ初打点を挙げた。

 巨人は外野の一角として、メジャー通算178発のルーグネッド・オドーアを獲得したが、開幕前に2軍行きを拒否してまさかの退団。さらに、梶谷隆幸も左膝の違和感を訴えて出場選手登録を抹消された。

 この状況に、若手ではドラフト3位ルーキー佐々木俊輔や、梶谷に代わって昇格してきたオコエ瑠偉も、外野のレギュラー争いに加わって火花を散らすことになる。オコエはファームでは9試合で打率.393と好調をキープしてきた。

 また、ベテランの丸佳浩も5試合で打率.350という好成績を残しており、実績のある選手も含めてし烈な争いは当分続きそうな気配だ。

 23歳の萩尾も当然、外野の一角を狙っている。連日の活躍はレギュラー奪取に向けての大きなアピールとなったはずだ。激しい外野争いは、チームがV奪回を目指す上でのプラス材料といえる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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