俳優の反町隆史が3日、1日に放送されたドラマ『GTOリバイバル』(カンテレフジテレビ系)の大反響を受けて取材に応じた。反町は、ネットで寄せられた反響コメントに感謝を述べたほか、松嶋菜々子らとの撮影エピソードを振り返った。

【写真】26年ぶり復活の『GTOリバイバル』への思いを語った反町隆史

 『GTOリバイバル』は、藤沢とおるによる同名コミックを原作にした1998年の連続ドラマ『GTO』のその後を描いた学園ドラマ。破天荒な行動で生徒や学校の問題にぶつかっていく元暴走族の高校教師・鬼塚英吉が、新たな赴任先で正体不明の暴露系インフルエンサーをめぐる騒動に直面する姿を描く。26年ぶりの新作には、冬月あずさを演じた松嶋菜々子のほか、池内博之、山崎裕太、窪塚洋介、小栗旬ら98年版の教え子が集結し、大きな話題を集めた。

 放送はリアルタイムで視聴したという反町。池内、山崎、窪塚、小栗らともグループLINEでつながっており、別々の場所で同時に観ていたそうで、「放送後には反省会をやりました」と笑う。98年版の教え子については、「冒頭の居酒屋での再会シーンは難しいシーンなんですよ。あれだけで鬼塚を動かさなきゃいけないんですから。違和感なく鬼塚を説得するというのはよっぽどのことがない限りできない。それはやっぱり彼たちひとりひとりの存在感によってるじゃないですか。その存在感でお客さんを納得させるんですよね。藤木(直人)さんも含め98年版の皆さんが出てくれたことが、リバイバルを成立させてくれた」と感慨深げに語る。「グループLINEは熱いんですよ。もう先生と生徒って感じじゃないんだよね。結構みんな言いたいことを言う。勝手なことばっかり言うやつもいれば、小栗君なんて一言二言しか返ってこない(笑)」。

 知り合いからは、リビングのテレビで家族そろって『GTOリバイバル』を観ている様子を写した写真が届いたそうで、その姿を見て「GTOをやってよかったな」と改めて実感した。「僕の友達も2~3世代一緒に観たという話も聞きました。その子どもたちが初めて鬼塚英吉を見て、『この先生いいね!』と言っていたそうなんです。親御さんたちはもちろん昔の『GTO』を観てますから、『こういう先生って昔はいたんだよ』と会話したりできたという話を聞いて、僕も俳優として『GTO』に携わって、また鬼塚英吉を素晴らしい形でリバイバルとしてできたことに、本当に感謝しかありません。自分で想像している以上のところであったので、本当にやってよかったな」としみじみと語る。

 ネットでは様々な声が寄せられた。劇中でTikTokに挑戦する鬼塚への反響には「僕の踊りは途中からヒゲダンスになったんですけど、一緒に踊った子たちは分かってないんですよ(笑)。でもその掛け違いが鬼塚らしいなって思って。ダンスは意外と覚えられました」と笑顔。鬼塚が黒板に書く文字がきれいになっているとの指摘には、「一生懸命練習しました。さすがに20代ではないので、ちょっといい字を書きたいなって」と撮影裏話を告白。さらに26年経っても変わらないビジュアルを称賛する声には照れながら「SHISEIDOを使ってください」とお茶目に答えた反町。

 中でも、松嶋菜々子演じる冬月あずさとの再会シーンは大きな盛り上がりを見せた。「26年後の『GTO』をやるにあたって、鬼塚英吉と冬月あずさは切っても切れない存在ですから、視聴者の皆さんに姿を見せたいという気持ちがありました。今どういう状況だっていうのは、僕が視聴者でも見たいですから。それをいい形でやるっていうのが、芝居とかではなく空気感というのが、いい風に伝わったかなというのはありますよね」と語る。「オンエアが終わってから、一言ありがとうとお礼は言いました」。

 再会シーンの撮影はロケで行われた。控室での2人の様子を尋ねる記者には「控室がない状態で、別々に入って、別々に帰りました。そんなもんでよろしいでしょうか(笑)」と返し、「あの場面にいた生徒たちも、26年ぶりに鬼塚と冬月2人の姿を見てるじゃないですか。いい意味で違う感情で見てるよね?ってのが伝わるんですよ。プロデューサーも若干そうでしたけど、テレビドラマをそのまま目の前で見てるって感じでした」と振り返った。

 ネットには続編や連続ドラマを望む声も多く寄せられている。「今回どんなGTOを見せるのか、方向性が何種類かありました。一番最初のほうのGTOを見せるやり方、もうちょっとライトにやるやり方。今回本を作るのにあたって、僕個人としては当時観てくださった方々に裏切りのない形でGTOや鬼塚をやることが一番に考えたこと。その中で、GTOを知らない子どもたちが初めて見た時に、まずこの先生を受け入れられるかっていうのが一番大事だと思っていました。それには、昔みたいにちょっと破天荒でいきすぎている鬼塚よりも、もう少しライトに描くことによって、子どもたちに今の鬼塚を三歩先くらい行っていて面白いと思ってもらえるのではないかと思いました。昔の鬼塚は今の子にしたら10歩も20歩も先を行ってると感じるのではないかと思い、そこに合わせようと。子どもたちに受け入れていただくことによって、親御さんたちも「いいだろ?」って言えるじゃないですか。そんな『GTO』を作りたいねっていう思いがありました。今後もし機会をいただけるのであれば、昔のような根っこの、元暴走族あがりの鬼塚を見せたいなと思いますね」と前向きな気持ちを語った。

反町隆史 (C)カンテレ