大谷も指揮官の配慮に感謝を示した(C)Getty Images

 ドジャース大谷翔平にいよいよ待望の今季1号が飛び出した。

 4月3日(日本時間4日)に行われたジャイアンツ戦に「2番・DH」で先発出場。今季9試合目の試合で今季1号となる本塁打をようやく放った。

【動画】打った瞬間の確信弾! 大谷翔平のドジャース移籍後初アーチ

 1点リードの7回2死走者なしの4打席目、3番手左腕、テイラー・ロジャースの外角高めシンカーを捉え、右中間に1号ソロを運んだ。打った瞬間にそれと分かる強烈な打球の飛距離は430フィート(約131メートル)という圧巻の一打となった。

 ベンチに戻ると同僚たちからヒマワリの種をかけられるなど手荒い祝福も受けながら喜びを隠せない大谷。

 チームは開幕から打線が好調、1番のムーキー・ベッツを中心に破壊力ある打線が注目を集める中、自身は開幕ワーストとなる8試合連続ノーアーチと状態が心配されていた。

 NHKBSー1で放送された試合後のインタビューでは苦悩の日々も明かされた。開幕から9試合目、41打席目にしてようやく出た初アーチの感想を聞かれると「なかなか調子が上がってこなくてあせる気持ち、早く打ちたいなと思う気持ち(もあった)。我慢しながら、自分のスイングをしようと努めてきたので何とか1本出て良かったなと思います」とほっとした表情も浮かべた。

 そして待望の1号を生んだのは名将デーブ・ロバーツ監督の細やかな心配りも効いたようだ。

 これまでも大谷のノーアーチに関しては「タイミングの問題」としながら、「ワンスイングで変わる(打てるようになる)」など擁護する発言を繰り返してきたが、この日の試合前にも大谷に温かい言葉をかけたという。

 大谷は同インタビューで「監督とも今日話をして、自分らしくまずいれば、それだけでいいと言ってもらえたので それで気持ちが楽になりました」と感謝の気持ちを伝えている。

 大谷にとっては新天地でのデビューに加え、水原通訳の問題など心労も重なった。そんな中でも常に温かく励まし続けた指揮官が活躍を後押ししたのだ。

 待望の1発が出たことで今後は強力打線のキーマンとしてさらなる活躍が期待される。大谷も「継続して頑張りたい」と前を向いた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

「気持ちが楽になった」大谷翔平も感謝する待望の今季1号の裏 名将ロバーツ監督が果たした”好アシスト”とは