吉田鋼太郎が、4月4日に都内で開催された主演ドラマ「おいハンサム!!2」(4月6日[土]スタート 毎週土曜夜11:40-0:35、フジテレビ系)の第1話プレミア試写会に登場。原作者の伊藤理佐氏、脚本・演出を務める山口雅俊監督と舞台あいさつを行い、撮影の裏話などを語った。

「おいハンサム!!2」より

■“家族×食×恋”をテーマにしたホームコメディー

東海テレビ日本映画放送が共同制作する同作は、“家族×食×恋”をテーマにしたホームコメディーで、伊藤氏による複数の漫画とエピソードを原作に実写化。ドラマ第2弾の今作も、ややこしくも情に厚く憎めない父親と、幸せを見失い人生に迷ってばかりの3人の娘たち、そんな家族を温かく見守る母親を描く。吉田が前作に引き続き主人公の頑固親父・伊藤源太郎を演じる他、長女・由香役で木南晴夏、次女・里香役で佐久間由衣、 三女・美香役で武田玲奈、妻・千鶴役でMEGUMIが続投している。

第1話を見たばかりの観客が詰め掛けた会場に万感の表情で登壇した吉田。第1話について「面白かったです。台本も見て、どういう撮影をしていたか知っているにもかかわらず爆笑したシーンが2つくらいありました」と、内容を知っていても大笑いしたシーンがあったと明かす。

第1話では吉田演じる源太郎が寝違えて首にコルセットを巻いている姿も印象的だが、そのシーンについては「山口監督の仕掛けた僕に対する嫌がらせなんですけど、『鋼太郎は芝居をうるさくやり過ぎる』ってきっと思っていると思うんです。僕にもその自覚は多少あるのですが、そんなことを思っていたら第1話にコルセットのシーンがあったので、こういうことで自由を奪いに来たのかなっていう…」と自由な動きを制限され、やりたい放題にはできなかったと回顧。

そんな、ある意味“策士”な山口監督の演出について「簡潔に一言二言こうやってくれって(演出をして)、こちらになるほどなと伝わるような非常に上手な言葉の使い方をなさる方なんですけど」と前置きした上で、「それと同時に割と(現場で)変更が多いんです。もちろんそれが悪いことじゃないんです。本当にいいものを作るために『もうちょっと変えてみよう』『このセリフを少し変えてみよう』というのは。ただ、その“少し”変えてみようというのが、“少し”じゃないんですね。ものすごくたくさん変わるところがある」と褒めたかと思ったら、途中から若干クレームのような小言に。

続けて「そうすると10行、20行覚えないといけないわけです。覚えてすぐ撮るので、覚えたセリフを言うので精いっぱいという状況が生まれるわけです。それではプランしてきた演技がもちろんできないし、セリフを言うので精いっぱいなので、演技で余裕をかますこともできない。“ただセリフを言うだけ”という状態に陥るんです」と、ギリギリの状態で撮っていたと説明。

それでも完成した作品については「実際に仕上がった映像を見てみると、これが意外と良かったりするんですよ。これは僕にも当てはまりますし、他の出演者にも当てはまるんですけど、今まで自分がやってきた演技は何だったんだろう…と思うわけですよね」と吐露し、「山口さんは言って見れば吉田鋼太郎の新しい一面、“演技をしない吉田”というのを作ってくれた、演技をしないことに開眼させてくれた一種の恩人でもあるわけですね。それも含めて山口さんの演出を受けることも楽しいし、出来上がった作品を見るのも楽しい、有意義なことでございます」と、最終的には山口監督のおかげで役者としての新境地が開けたことをアピールしていた。

■映画化も決定!

また、今作は6月21日(金)に劇場版の公開も決まっており、舞台あいさつ中には特報映像も公開された。

特報を見た原作の伊藤氏は「今の予告編を見てハリウッドが見えたような…」と笑顔を見せ、「地味に一人で漫画を描いていてそれが面白い監督に見つかって、ハンサムな吉田さんにやってもらって、面白がってくれる人がいっぱいいて、本当に漫画ってすごいなと思っています。私も地上波で(第1話は試写で見たので)第2話を見るのが楽しみです。一緒に見ましょう!お願いします」とファンに呼び掛け、山口監督も「映画化して変にパワーアップしてちょっと違う感じになるようなことはないように出来ていますので、ぜひご覧になってください」と力を込めた。

そして最後に吉田は「本当に撮影していてワクワクドキドキしていて、どういうふうに映画になって、どうスクリーンに映し出されるんだろう、早く見たいなってやっている本人も本当に思っていましたので、たぶん、きっと、すごく面白い、『おいハンサム!!』テイスト満載の映画になっていると思いますので、ご期待くださいませ!」と力強く締めくくった。

◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)

吉田鋼太郎/※ザテレビジョン撮影