シンガポール華字メディアの聯合早報は2日、小林製薬の紅麹問題に関連し、「中国人の心の中にある日本製品神話が崩壊か」とする記事を掲載した。

記事はまず、小林製薬の紅麹の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、日本では3月31日時点で5人が死亡し、延べ157人が入院したこと、この問題は中国でも関心が高く、同社が自主回収対象としている「紅麹コレステヘルプ」など3製品は販売されていないものの、同社の中国現地法人がインターネット通販などで流通する商品を含めて自主回収に積極的に協力すると表明したことなどを取り上げた。

その上で、日本の医薬品は中国で「神薬」とも呼ばれ、中国人観光客らによる「爆買い」や日本国内で売られている商品を中国の購入希望者に代わり買い付ける「代購」ビジネスなどで人気が高いことなどに触れ、小林製薬の紅麹問題を受け、中国SNSの微博(ウェイボー)や小紅書(RED)などでは、不買を呼び掛ける動きの矛先が、小林製薬以外の日本の製薬会社や化粧品会社、ドラッグストアなどにも向けられていると伝えた。

記事は、「中国人の心の中にある日本製品神話はまだ残っているのだろうか」とした上で、「今回の小林製薬の騒動が、中国人の日本製品に対する熱意を冷まし、『日本の神薬』の輝きを弱めることになるかどうか、注視していきたい」とした。(翻訳・編集/柳川)

シンガポール華字メディアの聯合早報は2日、小林製薬の紅麹問題に関連し、「中国人の心の中にある日本製品神話が崩壊か」とする記事を掲載した。