スマートフォン・スマホ

今やスマートフォンは、子供から大人までひとり1台持つことが普通といえる時代になった。重たいカメラを持ち歩かなくても写真を撮影でき、分からないことがあれば、辞書を引かなくても検索できる。

大変便利なアイテムだが、普段当たり前のようにしている私たちの行動が、無意識に人を傷付けているかもしれないという。今、そんなスマートフォンに関するYouTubeの解説動画が注目を集めている。

 

■ビジネスマンから多くの支持

話題の動画を作成したのは、トークショー『TED』で一躍人気となった、イギリスロンドン出身の作家で講演者のサイモン・シネックさん(50)だ。

著書『WHYから始めよ! インスパイア型リーダーはここが違う』がヒットし、彼が唱えるスタイルはアメリカをはじめ、世界中でリーダーシップを学ぶ多くのビジネスマンから支持されている。

そんなサイモンさんはこのたび、自身のYouTubeチャンネルに「携帯電話はどのように人間関係に影響を及ぼすのか?」と題した動画を投稿した。

 

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■携帯電話を手に持っているだけで…

まずサイモンさんは「これはデバイスがもたらす心理学です」と語り始め、「もし私が人と話している時、こうして携帯電話を手に持っていたら、相手はどう思うでしょうか?」と質問した。

誰からも連絡はなく、ただ握っているだけなのだが、話し相手は「自分ときちんと向き合ってくれている」と感じるだろうか、という問いかけだ。それに対するサイモンさんの答えは「ノー」で、相手が家族、友人、恋人、ビジネスパートナーなど誰であろうと、その影響は同じだという。

 

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■言葉を聞くだけでなく心も感じる

またサイモンさんによると、食事中に携帯電話をテーブルに置いておくだけで、無意識に同席している人に対し「あなたは今、一番大切な存在ではありません」というメッセージを発していることになるという。

たとえ携帯電話を伏せて置いたとしても、与える印象は変わらない。最善の方法は機内モードに設定し、バッグの中など携帯電話を同席相手から見えない場所に置くことだ。

サイモンさんは「これが人と向き合う時の方法です。全ての注意を相手に注ぐのです」と語る。なぜなら私たちは相手の言葉を聞くだけではなく、心をも感じ取ろうとするからだというのだ。

 

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■現代人の大半がスマホ中毒

さらにサイモンさんは、現代人特有の行動についても言及した。「朝起きて、家族に『おはよう』と言う前に、携帯電話をいじっていませんか? 家の中を移動する際、どこにでも持ち歩いていませんか? そんなあなたは問題がありますよ」とキッパリ。

つまり家族や友人と外食する際は、携帯電話を自宅や車に置く。仕事で会議やビジネスパートナーと話す際には、デスクの下など見えない場所やバッグの中にしまうことを推奨しているのだ。

最初は落ち着かないかもしれないが、「慣れると同時に中毒が改善され、健全な人間関係が築けますよ」とアドバイスを送っている。

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■スマホが人間関係を壊している?

スマホが人間関係に与える影響が話題 「家族に『おはよう』を言う前に携帯を触ってない?」