苦手とするマンチェスター・ユナイテッド相手に劇的な勝利を収めたチェルシーマウリシオ・ポチェッティーノ監督が、激闘を振り返った。クラブ公式サイトがアルゼンチン指揮官のコメントを伝えている。

チェルシーは4日、スタンフォードブリッジで行われたプレミアリーグ第31節でマンチェスター・ユナイテッドと対戦した。

開始早々にMFコナーギャラガーのゴールで先制に成功すると、19分にはMFコール・パーマーのPKによるゴールで追加点を奪取。ホームで最高のスタートを切ったが、ミス絡みの失点で流れが変わると、前半終盤にもゴールを奪われて試合を折り返す。

後半は一進一退の攻防が続く中、67分に再びミス絡みで逆転まで許した。直近12試合未勝利と相性の悪い相手にまたしても屈するかに思われたが、後半アディショナルタイムに途中出場のFWノニ・マドゥエケが獲得したPKをパーマーが決めて追いつくと、直後の後半アディショナルタイム101分にはショートコーナーからパーマーのミドルシュートが相手にディフレクトしてゴールネットに突き刺さり、劇的な4-3の勝利を収めた。

同試合後、公式会見に出席したポチェッティーノ監督は、自分たちのミスで試合をより複雑なものにしたことを認めながらも、「勝ち点3は妥当な結果」とチームが勝利に値するパフォーマンスを見せたと主張している。

「もちろん(劇的勝利を)楽しんだよ」

「我々はそれに値するものだと思っていた。結果は素晴らしかったし、今日は我々がより良いチームだった。土壇場で得点したのは公平だったと考えている」

「我々は試合の入りがとても良くて、2-0で試合をコントロールできた。その後、我々は間違いを犯し、精神的に大きな影響を受けた。これに対処するのは簡単ではなかった」

「後半も我々がゲームをコントロールし、トランジションで失点した。もちろん、このような状況ではもっと良くなるはずだと思うし、3失点の仕方は残念だった。しかし、試合を分析すると、勝ち点3という妥当な結果だったと思う」

さらに、前半に退場者を出した格下バーンリー相手に2-2のドローに終わった前節を含め、ホームで不甲斐ない戦いが続いている中、今回の劇的な勝利がチームとファンの絆という部分でもプラスに働くことを期待している。

「このような形で終えられたことは、プレーヤーとファンとのつながりにとっても、今夜起こったことはとても良いことだった。チームとファンがお互いを信頼するターニングポイントになるはずだ」

この劇的勝利によってトップハーフの10位に浮上したチェルシーは、逆転でのヨーロッパ出場権獲得への望みを繋ぐ形に。アルゼンチン指揮官は、その重要な一戦において選手たちが最後まで諦めずに勝ち点3を目指して戦い、求める結果を手にできた点を高く評価する。

「試合展開のせいで、最後はとても感情的になってしまったし、負けているときは本当に不公平だと感じていた。なぜ(この内容で)負けるのかを考えていたし、あまり良い気分ではなかった」

フットボールとはこういうものだが、最後まで我々は常に信じ続けた。同点ゴールを決めたとき、プレーヤーたちにはまだ2分あるし、まだ決勝ゴールを決められると話していた」

「このような試合に勝って勝ち点3を獲得できた。最後はもちろんエモーショナルだったし、とても嬉しいよ。我々にとって、上位のチームとの差を縮めるために勝たなければならない試合であり、この試合は本当に重要だった。今日の勝ち点3はとても重要だった」

最後に、ポチェッティーノ監督はシニアレベルで初のハットトリックを達成し、劇的勝利に導いたパーマーを改めて称賛。とりわけ、21歳という若さ、プレミアリーグでフルシーズンを戦うのが初めてという状況における「プレッシャーへの対処法」を絶賛している。

「彼の最高のスキルのひとつは、メンタルとプレッシャーに対処する能力だ。彼は若いし、非常に安定してプレーするのは初めてのシーズンだし、プレッシャーへの対処法は素晴らしいと思う」

「それは彼が非常に優れたプレーヤーになれることを示している。今日の彼のパフォーマンスを見ると、彼がトッププレーヤーではないとは言えないが、改善の余地はまだたくさんあるよ」