中国メディアの紅星新聞によると、今月3日に中国高速鉄道で「異例の事態」が発生したという。

報道によると、上海市から湖北省に向かっていた高速鉄道の列車が、信号故障の影響で江蘇省鎮江市の鎮江南駅で停車。その後、南京市から上海市に向かう別の列車と乗客をそっくり入れ換えて、それぞれ目的地へ向かったという。

SNS上ではこの「異例の事態」を報告する投稿があふれ、「春運(春節の大移動)でもこんな事態に遭遇したことはない!」などの書き込みがあった。現場で撮影された写真には、駅で乗客らがぞろぞろと移動する様子が写っている。

乗客の一人は「午後5時に上海虹橋駅を発車したが1時間もしないうちに停車した。その後、20分余りで鎮江南駅に到着し、『信号故障のため別の列車に乗り換える必要がある』とアナウンスがあった」と説明。「最初は空の列車に乗り換えるのかと思ったが、南京から乗客を乗せてきた別の列車と乗客をそのまま入れ換えたことが分かった」と語った。


別の乗客は「乗り換えるようアナウンスがあり、みんな急いで荷物をまとめてホームに出た。私たちが上海から乗ってきた列車は上海に戻った。みんなこんなことは初めてだと言っていた」と話した。

乗り換えのアナウンスがあったのは午後6時49分で、最終的に列車が出発したのは同7時40分ごろだったといい、最終的に2時間ほど遅れて湖北省に到着したという。

鉄道サービスプラットフォーム「12306」のカスタマーサービス担当者は「現在の旅客輸送において“乗客を入れ換える”という業務はない。遅延等で目的地到着が難しくなった場合で、路線上で重なる列車があれば、入れ換えることで安全に乗客を目的地に届けられる。(今回のケースは)おそらく(現場で)緊急的に調整したものだろう」と説明した。(翻訳・編集/北田)

中国メディアの紅星新聞によると、今月3日に中国高速鉄道で「異例の事態」が発生したという。