勝野の好投は頼もしい限り。さらなる飛躍に期待だ(C)産経新聞社

 プロ6年目、中継ぎ転向2年目の右腕が、立浪和義監督勝負の3年目を支える予感を漂わせている。

 中田翔中島宏之ら強打者を補強したとはいえ、中日の強みは投手陣。オープン戦では12球団トップのチーム防御率を記録し、今季も投手を中心とした戦いが予想された。

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 しかし、3月29日に行われたヤクルトとの開幕戦(神宮)で早くも計算が狂う。3-2とリードした8回裏、「勝利の方程式」の一員である松山晋也が4失点と大炎上。翌日も1-0でリードした8回裏に登板し、同点に追いつかれた。

 昨季、防御率0.39を記録した守護神のR・マルティネスに繋げば勝利が大きく近づく。2年連続最下位からの巻き返しへ鍵を握る「勝利の方程式」。松山を起用するのか、他の投手を抜擢するのか注目が集まる中、勝野昌慶が明るい兆しを見せている。

 開幕2カード目となる4月2日の巨人戦(バンテリン)。3-3の同点で迎えた8回表に登板。球団の日本人最速となる158キロを計測し、開幕から3試合連続無失点と好投した。

 翌日、4-1とリードした8回表にマウンドに上がったのは祖父江大輔。本来であれば「勝利の方程式」の一員である松山の出番。立浪監督は選手の調子を優先し、早くも「勝利の方程式」を解体した。

 しかし、萩尾匡也にプロ初本塁打を浴び、丸佳浩に安打を浴びたところで降板。ここでチームを救ったのが勝野だった。2死一塁ながら、バッターは岡本和真。一発出れば同点という場面で、145キロのフォークで空振り三振。チームを今季初の連勝&カード勝ち越しに導いた。

 これまでの結果を見ると今後、松山に代わって勝野が「勝利の方程式」の一員に抜擢される可能性はあるだろう。一方の松山も4日の巨人戦、0-2とビハインドの場面で登板し、3者凡退に抑えている。いずれにせよ、投手陣に厚みが増すのは好材料だ。

 チームの土台ともいえる「勝利の方程式」に見えた明るい兆し。中日らしい1点を守り抜く野球の鍵を握るリリーフ陣の存在が、Aクラス入り、優勝争いへと導いてくれるに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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