思い切りのよい度会の打撃は今後どのように進化していくだろうか(C)産経新聞社

 DeNA4月4日の阪神戦に3-2で勝利。2カード連続の勝ち越しを決めた。今シーズン早くも4度目の二桁安打をマークするなど、相変わらず打線が活発だったDeNAではあるが、不安が残る野手がいた。それはルーキー度会隆輝だ。

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 開幕カードの広島3連戦では2本塁打を放ち、連日のヒーローインタビューを受けた度会。京セラドーム入りするまでは打率.385とハイアベレージをマークしていたものの、阪神3連戦では12打数1安打と急ブレーキ。打率を.240まで落とした。まだまだ開幕して間もないため、多少の不振で騒ぐ必要はない。それでも、阪神戦での打席を見ると早くも“度会攻略法”が見つかってしまった印象を受ける。

 度会は早いカウントからガンガンスイングすることが特徴の打者。実際、初ホームランは初球、2号ホームランは2球目だった。積極的な姿勢が広島戦では功を奏したが、阪神戦ではこの早打ちが裏目になる。

 2日の試合は1安打、2四球と勝利に貢献したが、3日の試合は4打席ノーヒット。この4打席のうち第2打席、第4打席が初球を打って凡退しており、第3打席は2球のみ。最も球数を投げさせた第1打席も4球で、1打席平均はわずか2球だった。

 5打数ノーヒットだった4日の試合は、第1打席1球、第2打席2球、第3打席1球、第4打席8球、第5打席4球。第4打席こそ粘りを見せたが、1打席平均は3.2球と相手投手にプレッシャーをかけたとは言い難い。

 早いカウントでアウトになる打席は、ストライクからボールに落ちる低めの変化球ひっかけるケースが目立つ。積極的に振ってくる特徴を逆手に取る阪神バッテリーのリードが光った。そして、この阪神バッテリーの攻め方を他球団も参考にする可能性は高く、今後度会は初球に厳しい球を頻繁に投げられるだろう。

 度会としてもしっかり見極める必要はあるが、それでは本来の思い切りの良さが失われかねない。プロの厚い壁に早くもぶつかっている度会が、どのように乗り越えていくのか期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

阪神3連戦は12打数1安打と急ブレーキのDeNA度会隆輝 ”積極性”は吉と出るか凶と出るか