乃木坂46の4期生であり、野球好きと知られる黒見明香がメジャーリーグベースボール(以下、MLB)の魅力を伝える初冠企画MLB連載「9-6-3のファインプレー!」。昨年12月に2023年度の連載が終了したが今年、さらにパワーアップしてSeason2として復活!第2回目となる今回は、前回に引き続き埼玉県越谷市にある野球用具メーカー「ベルガードファクトリージャパン」に潜入レポの後編をお届け!

【動画】黒見明香、防具メーカーに潜入 ミシンで一つ一つ手作りの世界に誇るメイドインジャパン

■黒見明香 MLB2年連続首位打者アラエス選手の防具でイフミック体験!

黒見:アラエス選手が実際使っている防具に織り込まれているというイフミック体験をさせていただけるんですね。

永井:はい。着けているだけでバランス感覚や体幹が強くなることが実感できます。

黒見:ではお願いします。(アラエス選手の防具装着前、装着後で体幹やバランス感覚、柔軟性のテストを行う)。

永井:どうですか。実感できましたか?

黒見:すごいです。イフミック素材の防具をつけていると、負荷をかけられても安定感がすごいです。さらにひじのプロテクターをつけたのですが、ほぼ装着感がないんですよね。可動域にまったく違和感がありませんでした。それでいて丈夫そうな感じなので、ボールが当たっても怪我にも強そうです。

永井:中日のビシエド選手が、ベルガードの防具を使ってくださっているのですが、巨人の菅野智之投手が投げた150キロの球が当たっても、凹むことで反発して骨折せず打撲で済んだようです。

黒見:つけたまま振り付けも難なく踊れますね。(乃木坂46の楽曲の)「インフルエンサー」も踊れちゃいますよ(笑)。アラエス選手も3年連続首位打者になってほしいですね。

■錚々たるMLBスター選手がベルガードを使用!

黒見:一つ一つオーダーメイドで作られるとのことですが、選手によって要望は結構違うのですか?

永井:そうですね。軽さを重視したい選手だったり、ケガをしないようにしたいことに重きを置く選手だったり……。基本的にはケガ防止目的が多いので、足の甲までガードしたものがスタンダードなのですが、足の速い選手などはより軽装なものを選ぶ方も多いですね。

黒見:先ほどインスタグラムから直接注文があるという話がありましたが。

永井:そうですね。結構多いです。しかも商品が届くと感謝の言葉と共に写真を送ってくれたりするんです。気遣いが嬉しいですね。最近MLBの出場はありませんが、ヨエニス・セスペデスという選手は、ベルガードの商品が好きで、いろいろな人を通じてオファーが来たのですが、商品を送るとサイン入りのユニフォームやボールなどを送ってくれたりしていました。ボイスメッセージなどで喜びのコメントを送ってくれる選手もいました。

黒見:ほかにもどんな選手が愛用されていたのですか?

永井:ドミニカロビンソン・カノネルソン・クルーズというのは英雄なので、彼らがずっと使ってくれていたのは大きいですね。ゲレーロ・ジュニアも彼の友達が使っていたので、使いたいというオファーが来て、使ってホームラン王をとりました。MVPを獲得したブライス・ハーパーも一時期使ってくれていました。それを見て吉田正尚選手がハーパーの大ファンだったので、ドラフトで指名されたとき「ハーパーと同じものを作ってほしい」と連絡いただいたんです。彼も最初は使ってくれていました。

黒見:大谷翔平選手が移籍したドジャースでベルガードを使用している選手はいますか?

永井:移籍してしまう選手が多いのですが、いま招待選手で来ている人がエージェントからオファーが来たのでこの間作りました。

黒見:MLBでは大人気のベルガードですが、今後はどんな目標をお持ちですか?

永井:アメリカばかりで有名になっても……というのがあります。日本でも徐々にトップ選手が使ってくれるようになっているので、もっと広げて行ければなと思っています。中南米の選手はカラフルなものを使用しておしゃれに使っている方もいるので、日本でももっと防具を楽しんで使っていただけるようなものを開発していければと思っています。

■<取材後記>

大興奮のベルガードさん突撃取材でした。数々のMLBスター選手への商品提供はもちろんですが、それが一つ一つ、本当に丹精を込めて手作りされていることにも驚きました。永井社長自身が、選手の動画を見て選手とコミュニケーションを取りながら研究して、より良いものを作ろうとされている姿に感激しました。

これまでMLBの試合を観戦する際、選手の特徴やデータなどをノートに書いていましたが、道具の使い方やこだわりという部分は意識していませんでした。今回取材をさせていただき、また一つ野球の見方が広がった気がします。ベルガードの職人さんたちの野球愛にも感動しましたし、より深く野球を楽しめそうな1年になりそうです。

私もダンスのとき、膝を傷めないようにサポーターをつけて練習することがあるのですが、どうしても違和感があることが多かったので、ベルガードさんの商品の違和感のなさは衝撃を受けました。ケガといのうは、スポーツ選手にとっては非常に大きな問題なので、精神的にも肉体的にも守られると感じながらプレーできるのは、とても大きいことなんだろうなと思いました。

今年は野球にまつわるさまざまな場所に取材にいかせていただく予定です。昨年同様、選手のプレーや人柄の魅力は全力で伝えつつ、今年は道具や施設、そういったものを裏から支えるスタッフさんなどの思いを知ることで、さらに皆さんに野球の楽しさと魅力を知っていただけるように頑張りますので、1年間よろしくお願いいたします。

■第2回目 シカゴ・カブス今永昇太投手

今年もやります!くろみんの推し選手。毎回1人ずつMLBの注目選手をピックアップしてトークするコーナー。第2回目はシカゴ・カブス今永昇太投手。

今年からMLBに移籍した選手のなかでも注目しています。スプリングトレーニングで登板して、ホームランなども打たれてしまっていましたが、その後の立ち直り方がすごくしっかりされているなと。あとは「ここは三振を取りに行こう」とか「ここはダブルプレー狙いで」などという戦略的なところもすごく長けているなと感じます。

投手としてピッチング技術はもちろんですが、味方の守備位置を含めて、とてもクレバーであり、チームメイトとのコミュニケーションの取り方もとても注目しています。カブスには鈴木誠也選手もいるので、どんなやり取りをしてくれるのか楽しみですし、セ・リーグで共に戦っていたというところで、お互い分かっている部分も多いと思います。相乗効果も期待しています。

取材協力:ベルガードファクトリージャパン(埼玉県越谷市大間野町2丁目194)

(写真左から)「ベルガードファクトリージャパン」代表取締役社長・永井和人さん、黒見明香/撮影:金澤正平