4月12日公開の塚原重義監督のアニメ映画『クラメルカガリ』『クラユカバ』より、最終予告が解禁された。また、『クラメルカガリ』の追加キャラクターを故・寺田農さん、川井田夏海の務めていることが明らかとなった。

【動画】公開目前! 期待高まる『クラメルカガリ』『クラユカバ』最終予告

 2023年ファンタジア国際映画祭長編アニメーション部門の観客賞・金賞を受賞した塚原重義が原作・脚本・監督を務める長編アニメーション映画『クラユカバ』。構想から10年、国際的な映画祭で高い評価を集め、堂々の日本凱旋劇場公開が決定した。また、今回新たに、シナリオ原案に成田良悟を迎えた長編アニメーション映画最新作『クラメルカガリ』が発表され、2作品同時公開される。

 『クラメルカガリ』公開直前最終予告は、地図屋を営む少女・カガリ幼なじみユウヤ、2人の青春模様の結末、そして、舞台となる箱庭で起こる不審な陥没事故を巡って活躍する多くのキャラクター達が織りなす群像劇に期待が高まる映像に。

 『クラユカバ』公開直前最終予告は、チャラン・ポ・ランタンが奏でる主題歌「内緒の唄」と相まった大正浪漫風なレトロ世界観と重厚感ある装甲列車・火花舞い散る重機アクションなど迫力満載の映像となっている。

 さらに、『クラメルカガリ』から2人のキャラクターが解禁。

 たえず“公共のため”と大見得を切り、奇天烈な発明品の制作を繰り返している。“箱庭”の片隅で機械修理工房を営む老翁、朽縄(くちなわ)を声優としては『天空の城ラピュタ』のムスカ役で知られる故・寺田農さん、朽縄の孫にあたるという無口な少女ササラを川井田夏海が務める。

 3月23日、『クラメルカガリ』で朽縄役を演じた寺田農さんの逝去が、所属事務所であるCESエンタテインメントより発表された。今回の訃報を受け、監督の塚原重義と『クラメルカガリ』シナリオ原案の成田良悟より追悼の言葉が送られた。

 塚原は「『これは好きな作品』『実相寺を思い出すね』顔合わせの時、はじめに頂いた言葉に震えました。『ウルトラQザ・ムービー星の伝説』の山根、『ラピュタ』のムスカ、『肉弾』のあいつ、『赤毛』の三次、『狙われない街』…。思えば、貴殿の存在を意識する前も後も沢山の“寺田農たち”と出会ってきた人生でした。そして、本作のもう一人の主人公・朽縄は僕の作家人生においてかけがえの無いキャラクターとなりました。寺田さん、素敵な名演をありがとうございました。どうか、安らかに。またいつか、どこかで」と言葉を寄せた。

 成田は「寺田さんは私が子供の頃から観ていた数々の刑事ドラマ、時代劇に出演なさっていた方で、『鎧武/ガイム外伝 仮面ライダー斬月』でお姿を見かけた事も記憶に新しいです。そんな大ベテランの方が私の関わるアニメーション映画に声を当てて下さるというのは、とても光栄な事でした。実際にアフレコを拝聴させて頂いた時は、数種類の声や演技を使い分けて役に調整して下さり、『80才を超えてここまでさまざまな声を出せるのか』と驚きつつ、頭の中に『生涯現役』の文字が浮かび、純粋な憧れを思い浮かべた事を記憶しています」と思いを馳せる。

 「その数ヵ月後に飛び込んできた此度の知らせに衝撃を受けましたが、病魔と闘いながらあの演技を努めて下さった事に深い感謝を抱きました寺田さんは、生涯現役を貫き通されたのです。その輝かしい歴史の中において、クラメルカガリの朽縄というキャラクターに素晴らしい演技で魂を宿して頂いた事への感謝と共に、冥福をお祈り申し上げます。本当にありがとうございました。どうか良き旅路を」と追悼した。

 さらに、『クラユカバ』『クラメルカガリ』の2作を収録したBlu‐ray BOXが、4月12日より劇場先行で数量限定で販売されることが決定。装甲列車の「ソコレ四六三」を描き下ろしたデジパックイラストが解禁された。

 本編ブルーレイディスク2枚+フィルムスコアとして書き下ろされた劇伴39曲を収録した劇伴音楽集CDが入った3枚組。監督・プロデューサーら制作陣によるここだけの話が聞けるスタッフオーディオコメンタリーや、そのほか特典映像も満載。劇場購入特典として監督複製サイン入りビジュアルカードを同梱して発売される。鑑賞当日、鑑賞した劇場に限り購入可能。

 アニメ映画『クラメルカガリ』『クラユカバ』は、4月12日より全国公開。

映画『クラメルカガリ』公開直前最終予告より (C)塚原重義/クラガリ映畫協會