アフリカのサファリは、「人生で一度は行ってみたい場所」のランキングで常に上位につけている。広大な景色に野生動物が生息している光景は、圧巻だろう。だが、ある国立公園では壮絶な事故が発生してしまった模様だ。アメリカの『abc News』『TMZ』などが報じている。
■自然が多く残るザンビア
アフリカ大陸の南部に位置するザンビアは、世界最大級の滝「ビクトリアの滝」をはじめ、壮大な自然が多くの人を魅了している。
なかでも、ライオン、カバ、ゾウ、シマウマ、キリン、ヒョウなどの野生動物を間近で見ることができる国立公園でのサファリ体験は、旅のメインイベントと言えるだろう。
ところが3月30日、最も古く、最も面積が広いことで人気のカフエ国立公園にアメリカから訪れていた80歳の女性が、事故に遭い死亡した。
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■巨大なゾウが猛突進
女性は当時、観光ガイドが運転する大きなジープに乗り、野生動物との遭遇を求めてパーク内を移動していた。すると、左手から巨大なゾウが車めがけて突進してきたという。
その様子を撮影していた動画には、「Hey! Hey!」と叫び、ゾウを制止しようとするガイドの大きな声が録音されている。
ところがゾウはそれを無視してジープを横倒しにし、乗っていた観光客は振り落とされた。複数人が車の下敷きになったところで、追い打ちをかけるようにゾウは車に体当たりしている。
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■犠牲者はアメリカからの観光客
この旅行を企画していたのは、現地で自然保護および観光事業を営むウィルダネス・サファリズ社。CEOは、1名が死亡、1名が重傷を負いドクターヘリで南アフリカの病院へ搬送されたと発表した。
ほかに4名が軽傷を負って病院で手当てを受けたといい、ガイドを含め数名がPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症し、カウンセリングを受けているという。
なお、ガイドは多くの訓練を受けており、経験も豊富なベテランだった。
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■道が塞がれ動きがとれず
ウィルダネス・サファリズ社のCEOは犠牲者や遺族、負傷者に対して謝罪したが、「付近は特殊な地形と草木に囲まれ、ゾウの攻撃に気が付いた時点では道は塞がれており、対応が難しかったようです」と説明している。
八方塞がりの場所で、巨大なゾウが激しい怒りとともに迫ってきた場合、大型のジープでもなす術はないとのこと。「稀に起きてしまう、極めて悲劇的な出来事」と捉えるほかないようだ。
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