ブンデスリーガ第28節が6日に行われ、ハイデンハイムとバイエルンが対戦した。

 2位からの逆転優勝を狙うバイエルンは、前節ドルトムントとの“デア・クラシカー”に0-2で敗れ、首位レヴァークーゼンとの勝ち点差が「13」に拡大。残り7試合での首位奪還は極めて困難となり、トーマス・トゥヘル監督も「レヴァークーゼン、おめでとう」と優勝争いに白旗を上げた。そんな中で迎える今節は、直近6試合勝利がない11位ハイデンハイムの本拠地に乗り込む。間近に迫ったチャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝ファーストレグに向けて、白星で弾みをつけたいところだ。

 序盤はバイエルンが圧倒的にボールを保持し、ハイデンハイムを押し込む展開が続く。各選手が流動的なポジショニングを取り、最前列のハリー・ケインも組み立てに参加しながらチャンスをうかがうも、ハイデンハイムの守備ブロックをなかなか崩すことができない。27分、ボックス内左に抜け出したジャマル・ムシアラが中央へ折り返すと、混戦から最後はトーマス・ミュラーがシュートを放ったが、DFのブロックに阻まれた。

 38分、ミュラーがルーズボールをボックス手前へ送ると、これに反応したセルジュ・ニャブリがワンタッチでラストパスを送る。これを受けたケインが冷静にゴール左下隅に流し込みネットを揺らした。バイエルンが最初の決定機を生かして先制に成功する。45分には左サイドの深い位置を取ったアルフォンソ・デイヴィスがダイレクトで精度の高いクロスを送り、飛び込んだニャブリがヘディングでゴールに叩き込んだ。

 後半開始早々の50分、ハイデンハイムはGKからのロングボールをティム・クラインディーンスト、マービン・ピアリンガーがダイレクトで繋ぐと、バイエルン守備陣の背後を取ったケヴィン・セッサがネットを揺らし1点差に。その直後にはヤン・ニクラス・ベステが左から上げたアーリークロスにクラインディーンストが滑り込みながら合わせ、あっという間に試合を振り出しに戻した。

 追い付かれたバイエルンは68分、バイタルエリアで細かくパスを繋ぎボックス内左へ展開すると、途中出場のマティス・テルが至近距離から左足を振り抜く。しかし、タイミング距離を詰めたGKケヴィン・ミュラーの好セーブに阻まれ、決定機を生かすことができない。すると79分、相手DFラインの背後へ抜け出したピアリンガーがゴール前にラストパスを送り、最後はクラインディーンストがこの日2ゴール目を決めて、ハイデンハイムが逆転に成功した。

 試合はこのまま3-2で終了。大逆転を許したバイエルンは今シーズン2度目のリーグ戦連敗を喫している。次節は13日に行われ、ハイデンハイムはアウェイでボーフムと、バイエルンはホームでケルンと対戦する。

【スコア】
ハイデンハイム 3-2 バイエルン

【得点者】
0-1 38分 ハリー・ケインバイエルン
0-2 45分 セルジュ・ニャブリ(バイエルン
1-2 50分 ケヴィン・セッサ(ハイデンハイム)
2-2 51分 ティム・クラインディーンスト(ハイデンハイム)
3-2 79分 ティム・クラインディーンスト(ハイデンハイム)

【動画】バイエルンがタイトル遠のく痛恨の逆転負け
バイエルンはハイデンハイムに逆転負け [写真]=Getty Images