現在全世界で6億3000万ドルを上回る興収を叩きだし、2024年公開作でNo. 1のヒットを記録している『デューン 砂の惑星PART2』(公開中)。その興行的成功を受け、ついに続編となるシリーズ第3弾『DUNE Messiah』の製作が正式に決定した。「Variety」など全米複数メディアが大々的に報じている。

【写真を見る】超大作プロジェクトが続々控えるドゥニ・ヴィルヌーブ監督。ピューリッツァー賞候補ノンフィクションの映画化も

フランク・ハーバートの壮大なSF小説シリーズの映画化に挑んでいるヴィルヌーヴ監督は、かねてから小説「デューン 砂の惑星」を2部作で映画化した後、それに続く小説「デューン 砂漠の救世主」も映画化し、映画「デューン」シリーズを3部作にすることを熱望してきた。昨年夏の時点で、すでにその脚本の初稿が仕上がっているとも報じられており、今回正式にゴーサインが出されたことで、レジェンダリー・ピクチャーズと共に本格的に開発に動きだすと見られる。

またヴィルヌーヴ監督は現在、同じくレジェンダリーが映画化権を獲得したアニージェイコブセンの「Nuclear War: A Scenario」の監督にも指名されており、現在交渉の真っ最中とのこと。同作は3月にアメリカで出版されたばかりのノンフィクションで、核兵器の製造や核への対応計画に精通した軍や民間の専門家への独占インタビューを通して、核戦争が起きた場合に何が起こるかについて探る内容。これが映画としてどのように脚色されるのかはまだ明らかになっていない。

現在『Cleopatra』など複数の大作プロジェクトを抱えているヴィルヌーヴ監督が、どの作品から着手していくのかはまだ定かではなく、『DUNE Messiah』の制作着手ならびに公開時期は不明。なおハーバートの小説「デューン」シリーズは「砂漠の救世主」以後も複数の続編が存在しているが、ヴィルヌーヴ監督が手掛けるのはポール・アトレイデスを主人公にした同作までとみられている。『DUNE Messiah』の続報と、ヴィルヌーヴ監督の今後の動向から目が離せなくなりそうだ!

文/久保田 和馬

『デューン2』の世界的大ヒットを受け、続編がついに動きだす!/[c]Everett Collection/AFLO