中国メディアの瀟湘晨報によると、海南省の英州鎮紅鞋村で3日、消防と住人によって体長が2メートル以上のキングコブラ2匹が取り押さえられた。現地は農村部で、最近になりキングコブラにかまれて人が死亡する事例が発生したという。

紅鞋村の幹部によると、死亡したのは39歳の住民で、現地は最近になりマンゴーの木の枝落としの時期になったので、作業中にかまれたと見られている。翌日になり山に入った別の人が、遺体とそばで死んでいるキングコブラ1匹を見つけた。

その後、村落の近くで住人がキングコブラ2匹を目撃した。住人はすぐに消防に通報した。駆けつけた消防隊員がさすまたでヘビ2匹の胴をそれぞれ地面に押さえつけ、住民の一部がスコップでヘビの尾部を殴った。周囲には多くの住人が集まり「叩け、叩け!」と叫んだ。


キングコブラの生息地はインド亜大陸からインドシナ半島、インドネシアにかけての山林で、海南島も境界部分に入るとされるが、同村幹部によると、死体を含めて確認されたキングコブラ3匹は、何者かが放した可能性がある。ただし今のところ証拠はないという。

キングコブラは体が最も大きな毒蛇で、神経毒および細胞毒を持つ。毒性は他のコブラ科のヘビよりも弱いが、体が大きいのでかんだ際に注入する毒の量が圧倒的に多いので極めて危険という。キングコブラは中国で2級保護動物に指定されている。紅鞋村幹部によると、同村の山間部では春になるとまれにキングコブラが目撃される。通常は自ら人を攻撃することはないが、産卵期に「縄張り」に入ると人を攻撃する可能性がある。同村ではこれまで、人がキングコブラにかまれて死亡する事態は発生していなかったという。(翻訳・編集/如月隼人)

海南省の英州鎮紅鞋村で3日、消防と住人によって体長が2メートル以上のキングコブラ2匹が取り押さえられた。現地では最近になりキングコブラにかまれて人が死亡する事例が発生したという。