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日向坂464月5日から7日にかけて神奈川横浜スタジアムで単独公演を開催。初日に齊藤京子の卒業コンサート、2日目と3日目にデビュー5周年を記念したコンサート「5回目のひな誕祭」を行った。

【計54枚】日向坂46による横浜スタジアム公演のライブ写真

レア曲連発の齊藤京子卒コン

齊藤は2016年に日向坂46の前身グループ・けやき坂46(ひらがなけやき)のメンバーオーディションに合格し、一期生として活動を開始。落ち着きのある低音ボイス、高いキーの楽曲も歌いこなす歌唱力、クールな見た目とは裏腹な親しみやすいキャラクターで人気を集め、8年間にわたってグループを牽引してきた日向坂46の功労者だ。卒業コンサートは「Overture」が流れる前に齊藤が1人でステージに姿を現し、ソロ曲「居心地悪く、大人になった」を歌唱するという異例の幕開け。曲の冒頭、齊藤はアカペラで歌声を響かせ、会場に集まった大勢のおひさま日向坂46ファンの呼称)の心を奪った。

Overture」を経て披露された「HEY!OHISAMA!」の曲中には、ほかのメンバーが「一生大好き齊藤京子!」と歌うひと幕も。その後、齊藤は四期生、三期生、二期生それぞれの楽曲でパフォーマンスに混ざり、後輩メンバーと特別なコラボを果たしたのち、日向坂46の主演ドラマ「Re:Mind」の主題歌「それでも歩いてる」を同期である一期生とともに披露。ドラマ内の制服衣装を身にまとい、温かい歌声を届けた。

さらに齊藤は、シングル特典映像の“個人PV”用に制作された未音源化曲で、山崎あおいが作詞、宮野弦士が作編曲を手がけた「死んじゃうくらい、抱きしめて。」を披露。ソロ曲「孤独な瞬間」を加藤史帆デュエットしたり、加藤、佐々木美玲とのユニット曲「どうして雨だと言ったんだろう?」をパフォーマンスしたりと、歌謡曲テイストのレア曲を連発した。このほか、テレビ朝日系キョコロヒー」で共演するヒコロヒーが登場し、同番組が生まれた楽曲「After you!」を齊藤と一緒に歌う貴重な場面に客席が大きく盛り上がった。

公演終盤、齊藤京子の目に涙

2ndシングルから8thシングルまで欅坂46(現:櫻坂46)の作品に参加していたけやき坂46。齊藤はグループ初期の重要な歴史に思いを馳せるように、欅坂46の楽曲「手を繋いで帰ろうか」「語るなら未来を…」「太陽は見上げる人を選ばない」をライブ終盤のセットリストに組み込み、おひさまの胸を熱くさせた。そんな中、ライブ本編の最後に披露されたのは、齊藤がセンターを務めた日向坂46の8thシングルの表題曲「月と星が踊るMidnight」。彼女は胸にこみ上げる思いを隠しきれず、目に涙を輝かせながらステージ上で歌い踊った。

アンコールではドレスに身を包んだ齊藤が1人で登場し、手紙を読み上げながらメンバーやスタッフ、そしておひさまへの感謝の思いを言葉に。涙を浮かべながらも「アイドル、とっても楽しかったです。私にとってアイドルは心からの天職でした。人生の中でアイドルになれたことは私にとって一番の誇りですし、かけがえない思い出です」と迷いなく言い切った。齊藤の挨拶後、ステージにはほかの一期生メンバーが合流。7人は同期ならではのゆるいトークで会場を和ませたかと思えば、けやき坂46最初のオリジナル曲ひらがなけやき」を歌って客席を感動的な空気で包み込む。「JOYFUL LOVE」では、フロートに乗って場内を一周してきた齊藤にメンバーが花を手渡すサプライズが。後輩メンバー、そして一期生6人が涙を交えながら齊藤への思いを伝え、「京子、8年間ありがとう!」と声をそろえた。

このライブの最後を飾ったのは、5月8日発売の11thシングル「君はハニーデュー」に収録される齊藤のセンター曲「僕に続け」。曲中、齊藤が「生まれ変わっても絶対にアイドルになります」と宣言すると、夜空に盛大な花火が打ち上がる。ラスト、齊藤はファンから“きょんこハート”として親しまれているポーズを披露し、晴れやかな表情でステージをあとにした。

四期生の頼もしさが目立った「ひな誕祭」

毎年恒例となっている周年コンサート「ひな誕祭」。日向坂46は1曲目「HEY!OHISAMA!」で十字に広がる花道やアリーナ内を移動するトロッコを使い、会場のあちこちに散らばっておひさまに歌声と笑顔を届ける。続く「キツネ」は原曲にないダンスブロックが間奏に挟まれ、炎や火花の演出も相まって迫力あふれるステージに。このほか、シングル曲のセンターを務めるメンバーが楽曲が始まる前にソロダンスを披露したり、ベイスターズマスコットキャラクターであるDB.スターマンDB.キララがステージに登場したりと、例年以上の盛り上がりが生まれていった。

ライブ中盤には「Overture」を場内に流し、それに合わせて歌うおひさまの声を録音するという試みが行われた。録音した声が入った「Overture」は、今後1年間にわたってライブなどで使用されるという。その後のユニット曲のブロックではおひさまからのリクエスト投票をもとにパフォーマンスが披露され、富田鈴花と松田好花によるアコースティックユニット・花ちゃんズも投票で選ばれた楽曲を歌唱。ギターの弾き語り横浜スタジアムに穏やかな空気をもたらした。

本公演のハイライトの1つとなったのが、卒業したばかりの齊藤京子のセンター曲「月と星が踊るMidnight」を四期生が披露したシーン。センターに抜擢された小西夏菜実を中心に凛々しい表情で歌い踊る四期生の姿に、旅立っていった先輩の楽曲を歌い継いでいく覚悟がにじんでいた。そしてライブの鉄板曲を詰め込んだラストスパートを経て、日向坂465月8日にリリースする11thシングルの表題曲「君はハニーデュー」を披露。この曲は四期生の正源司陽子がセンターで、会場のおひさまはここでも日向坂46の未来が始まる瞬間を目撃した。

「日向坂46にもう迷いはありません」

デビュー以降“全員選抜制”を貫いていた中、11thシングルより初の“選抜制”を導入して話題を呼んだ日向坂464月6日公演のアンコールでは、アンダーメンバーの名称が「ひなた坂46」に決定したこと、ひなた坂46初のライブが7月3、4日に神奈川パシフィコ横浜 国立大ホールで行われることが発表された。また4月7日公演のアンコールでは、9月7、8日に宮崎・ひなたサンマリンスタジアム宮崎で「ひなたフェス2024」が行われることが明らかに。両日とも場内が大きな歓声で満たされた。

そしてラストナンバー「JOYFUL LOVE」では、おひさまが持つペンライトによって客席が虹色に。昨年は「NHK紅白歌合戦」に坂道グループの中で唯一落選するなど、壁にぶつかることもあった日向坂46だが、キャプテンの佐々木久美は「今の日向坂46にもう迷いはありません。みんなで手をつないで横一列になって、これからもずっと歩き続けていきます。そして、おひさまの皆さんと一緒に大きな夢をたくさんたくさん叶えていきたいです。そんな未来が絶対に待っていると信じて、これからも日向坂46は歩き続けていきます」と力強く宣言。この日も夜空にきらびやかな花火が上がった。さらに4月7日公演ではダブルアンコールまでライブが続き、日向坂46は「約束の卵 2020」を歌って3日間合わせて約10万人を動員した横浜スタジアム公演の幕を閉じた。

セットリスト

「日向坂46 齊藤京子 卒業コンサート」2024年4月5日 横浜スタジアム

01. 居心地悪く、大人になった
SE. Overture
02. HEY!OHISAMA!
03. 一生一度の夏
04. シーラカンス
05. ゴーフルと君
06. 恋した魚は空を飛ぶ
07. それでも歩いてる
08. 死んじゃうくらい、抱きしめて。
09. 孤独な瞬間
10. どうして雨だと言ったんだろう?
11. キュン
12. アザトカワイ
13. After you!
14. 手を繋いで帰ろうか
15. 語るなら未来を…
16. 太陽は見上げる人を選ばない
17. NO WAR in the future 2020
18. 月と星が踊るMidnight
アンコール
19. ひらがなけやき
20. JOYFUL LOVE
21. 僕に続け

日向坂46「5回目のひな誕祭」2024年4月6日 横浜スタジアム

SE. Overture
01. HEY!OHISAMA!
02. キツネ
03. ひらがなで恋したい
04. One choice
05. 君しか勝たん
06. ロッククライミング
07. Right?
08. You're in my way
09. こんな整列を誰がさせるのか?
10. 何度でも何度でも
11. 日向坂
12. ってか
13. ソンナコトナイヨ
14. 夢は何歳まで?
15. あくびLetter
16. 酸っぱい自己嫌悪
17. 君のため何ができるだろう
18. 月と星が踊るMidnight
19. ドレミソラシド
20. 恋は逃げ足が早い
21. 見たことない魔物
22. 好きということは…
23. NO WAR in the future 2020(Remix ver.)
24. 君はハニーデュー
アンコール
25. 誰よりも高く跳べ!2020
26. JOYFUL LOVE

日向坂46「5回目のひな誕祭」2024年4月7日 横浜スタジアム

SE. Overture
01. HEY!OHISAMA!
02. キツネ
03. ハッピーオーラ
04. アザトカワイ
05. Am I ready?
06. シーラカンス
07. 青春ポップコーン
08. 愛はこっちのものだ
09. 未熟な怒り
10. 声の足跡
11. 思いがけないダブルレインボー
12. 僕なんか
13. 君は0から1になれ
14. 三輪車に乗りたい
15. やさしさが邪魔をする
16. See Through
17. 飛行機雲ができる理由
18. 月と星が踊るMidnight
19. キュン
20. 恋は逃げ足が早い
21. 見たことない魔物
22. 好きということは…
23. NO WAR in the future 2020(Remix ver.)
24. 君はハニーデュー
アンコール
25. 誰よりも高く跳べ!2020
26. JOYFUL LOVE
<ダブルアンコール
27. 約束の卵 2020

ライブ情報

日向坂46「ひなたフェス 2024」

2024年9月7日(土)宮崎県 ひなたサンマリンスタジアム宮崎
2024年9月8日(日)宮崎県 ひなたサンマリンスタジアム宮崎

「日向坂46 齊藤京子 卒業コンサート」の様子。(撮影:上山陽介)