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ミニバン再注目? しかし課題も

フランスの自動車メーカーであるルノーは、ミニバンとしての「エスパス」の再導入を検討している。EVとして復活するかもしれない。

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エスパスは現在、7人乗りのハイブリッドSUVとして欧州で販売されているが、1984年に発売された初代のコンセプト(およびデザイン)に忠実な電動ミニバンが新たに登場する可能性がある。

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初代モデルにインスピレーションを得た新型「エスパス」が登場するかもしれない。(編集部作成予想イメージCG)    AUTOCAR

ルノーの中型車向けのアンペア・ミディアム(Ampr Medium)プラットフォーム担当グローバルリーダーであるオリヴィエ・ブロッセ氏は取材で、EVラインナップを拡大していく中で、ミニバンの復活は「検討している」と語った。

技術的には可能だと思いますが、その後、ミニバン(MPV)が欧州のお客様に受け入れられるかどうかを検討する必要があります」

アンペア・ミディアム・プラットフォームは現在、メガーヌEテックとセニックに採用されている。これをベースに電動ミニバンのエスパスが開発されれば、フォルクスワーゲンID.Buzzのライバルとなるだろう。

同時に、マクサスMifa 7、シャオペンX9、ジーカー・ミックスといった中国ブランドの電動ミニバンへの対抗馬にもなる。ミニバンは中国で大きな需要を抱えるカテゴリーだ。

しかし、ブロッセ氏は、電動ミニバンには技術的課題が伴うことを指摘した。

「我々が抱えている問題の1つは、車両重量が2.0~2.2トンを超えると、技術的な観点から後輪駆動が必須となることです」

彼は、アライアンスパートナーである日産自動車のアリアを例に挙げながら、2000kgを超えると後輪駆動四輪駆動レイアウトに切り替えることになると述べた。

しかし、プラットフォームに柔軟性があるため、技術的な制約は必ずしもEVラインナップ拡大の阻害要因にはならないという。

ルノーには厳格なポリシーはありません。EV用プラットフォームは、内部パッケージングを最適化できるほか、デザインの観点からもより多くの自由を与えてくれます」

新型エスパスは、フランスの高速列車TGVインスパイアされたボクシーなシルエット、ショートオーバーハング、空力に配慮した急勾配のボンネットとフロントガラスなど、初代モデルの特徴的なデザインに倣う可能性がある。

ルノーは近年、5 Eテックやトゥインゴなどレトロなデザインを積極的に取り入れている。

ルノーはエスパスの復活計画を公式には認めていないが、デザイン責任者であるローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏は以前、EVラインナップの拡大に伴い、かつての “名車” を多く復活させる可能性を示唆している。

「世の中に不安があふれ、右も左も暗い雲に覆われている今、良い時代、ブランドが生きていた時代について語り、人々のポジティブな感情をかき立てるようなクルマを作るのは、良いことだと思います」


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