JA本別町(北海道中川郡)は、豆で町おこしをしており、一粒でも多く豆を食べて欲しいという思いから「まめまんま」ブランドを展開し、さまざまな豆の食べ方を提案している。いずれも本別町産の豆を使用している。

ブランドを立ち上げた経緯について、「本別町は生産側だ。食べる様子を見られない。だが、作れば消費者の反応が分かる」と語る。ブランド名は、豆をそのまま食べてほしいとの思いと、「まんま」(ご飯)を組み合わせたのが由来だ。

同ブランドのうち、「だいずくん」は、本別町の大豆を桜チップで燻製した商品だ。常温保存がきくため、持ち運びもできる。「常温保存ができるようにするためには、ある程度の塩分が必要になるため、味を決めるのに苦労した」と話す。おつまみ感覚で食べることを勧めており、「旅のお供にお酒を飲みながら楽しんでほしい」としている。

開発のヒントになったのは、ホタテの珍味だ。「豆は安価に見られがちだ」との課題を挙げ、ホタテの珍味のように、小容量でも高単価で販売できる商品を目指した。

味は、「醤油味」と「ブラックペッパー味」の2種を展開している。「醤油味」は、地元のしょうゆ屋のものを使っている。違う味も食べたいとの要望に応える形で「ブラックペッパー味」も追加した。

「焙煎大豆」、「焙煎黒豆」は、豆をコーヒー屋で焙煎した。食物繊維が豊富で、「だいずくん」の内容量30gで3.3gをさらに上回り、「焙煎大豆」の場合は100gあたり19.5g含む。

「大豆の洋風炊込みごはんの素」は、炊き込みご飯では珍しい洋風の味付けで、ピラフパエリアをイメージしている。開発の際は、豆の量や、炊き込みご飯を炊いたときの味、色を工夫した。豆の他には、鶏肉やマッシュルームを入れた。

「畑のお肉のボロネーゼ」は、本別町産の大豆ミートを使用したほか、大豆、金時豆、黒豆が入っている。「大豆ミートは水を吸う上、豆自体の量も多い。大豆ミートの量の調整に苦労した」と振り返る。

〈大豆油糧日報2024年4月8日付〉

JA本別町「まめまんま」ブランド