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(写真:アフロ

政治不信が高まっている昨今。自民党の裏金問題によって国民からは大ブーイングが起こり、確定申告の時期にはSNSで「納税が馬鹿らしい」との声が多数上がった。

また4月4日、裏金問題で自民党議員らの処分が決定したものの、安倍派幹部ら39名の処分が決まったいっぽうで46名の処分は見送られることに。党の総裁である岸田文雄首相(66)が“お咎めなし”だったことにも国民の不満は噴出しており、自民党ひいては岸田内閣に対する非難はいまだ収束の見込みがない。

そんななか「早く現状が変わってほしい!」との思いから、人望の厚い著名人に首相になってほしいと夢見る人も。そこで本誌は「いつか首相になってほしいスポーツ選手」というテーマで1000人にアンケートを実施した。今回はその男性編の結果をお送りする。

まず第3位はハンマー投室伏広治(49)だ。日本選手権で20連覇達成という偉業を成し遂げている室伏は’04年アテネオリンピック金メダルを、そして’12年ロンドンオリンピックでも銅メダルを獲得。’16年6月に第一線からの引退を表明すると’20年からはスポーツ庁の長官となり、’21年東京オリンピックパラリンピックでは組織委員会の理事も務めた。

すでに政治の世界との距離も近い室伏に対して、アンケートでは《ハンマー投げとしての活躍とオリンピック委員会のリーダーとして指導していた実績があるから》《幅広い人脈があり、調整能力がありそうだから》との声が。さらに《実直な人柄》《誠実な人柄だから》《人柄と精進して結果を出してきたから》と人間性を讃える声も上がった。

日本国内だけでなく、またアメリカやヨーロッパだけでもなく、アジアを含めグローバルな視点でものごとを見ていく必要があります》(「JSPIN」’22.07.20)と視野を広げることの重要性を語っている室伏。もし首相になったら、幅広い視点から、日本をより良くしてくれるかもしれない。

続いて第2位は元プロ野球選手のイチロー(50)だ。’91年にオリックスに入団したイチローNPB初のシーズン200安打達成や7年連続首位打者という前人未到の記録を残した後、メジャーリーグへ。現地でも10年連続で200安打を達成。’04年にはシーズン最多安打メジャー記録を塗り替えた。’19年に現役を引退し、会見で「後悔など、あろうはずがありません」と語ったことも記憶に新しい。

メジャーリーグにおける日本人選手のフロンティアとも言えるイチロー。実直な性格から、アンケートでは《ストイックに国のことを考えてくれそう》《一匹狼なので癒着しなそう》《不正をしなさそうだから》との声が寄せられた。

さらに《全く国民の事を考えていない今の政治を一新してくれそう》《斬新な切り口で改革してくれそうだから》《日本を変えてくれそうだから》とイチロー独自の改革を期待する声も上がった。

50歳になってもなお、《周りが僕の動作を見て、『こいつまだ現役でいけるんじゃないのか?』と思わせる状態を目指しています》(「Number Web」’24.03.08)と語るイチロー。その衰えない現役感で、日本に新たな息吹を吹き込んでくれるかもしれない。

そして第1位は「ロサンゼルス・ドジャース」の大谷翔平(29)だ。人気や知名度ともに抜群の、言わずと知れたメジャーリーガーである大谷。投手と打者を兼任する二刀流として大活躍で、’23年にはアジア人初の本塁打王に輝き、2度目のリーグMVPも受賞。また’23年のWBCでは日本の優勝に大きく貢献し、大会のMVPを受賞した。

そんな大谷に対して、アンケートでは《世界的に有名で、色んな国と渡り合える力も理想を叶える力も持っていると思うから》《それだけで、日米関係が良くなりそうだから》《誠実さと世界的な影響力》と世界規模で活躍する声が相次いだ。また昨今の政治家とは違い、クリーンなイメージがあるため《真面目で不正を働かないから》《自分の私利私欲より、大事な何かを知っているから》と期待する声も上がった。

さらに「令和6年能登半島地震」に対する寄付など慈善活動にも積極的であるため、《寄付もしていていろんな人を助けるような優しい人間のイメージがあるから》《寄付とかしていて、回りのことを考えられるから》という声や、《人格、人望がすごい》《人間としても素晴らしいから》と絶賛する声も多数上がった。

公私共に親交の深かった通訳・水原一平氏(39)が違法賭博によってチームを解雇されたものの、4月3日に今季1号となるホームランを放った大谷。首相になれば逆境をバネにする力で、日本人の政治不信を払拭してくれるかもしれない。