「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げる認定NPO法人Learning for All (本部:東京都新宿区、代表理事:李炯植、以下「LFA」)は、この度、予防と介入の機能を持つ「ユースセンター」事業を兵庫県尼崎市にて取り組むことを発表いたします。ユースセンターは2024年7月に運営を開始する予定です。今後は拠点の運営から見えた知見をもとに政策提言も行っていく予定です。

また今回の「ユースセンター」の仕組みづくりにあたり、サントリーホールディングス株式会社大阪市北区、代表取締役社長:新浪 剛史)との協働も決定しました。

■経済的困窮だけが課題ではない、複雑に絡み合う、健全に育ち自立するための弊害とは


国内では、子どもの9人に1人が貧困状態、ひとり親家庭では2人に1人が貧困状態にあります。子どもの貧困は、格差の世代間連鎖を引き起こす、社会的にも重要度の高い課題であると言えます。困難を抱える子どもたちに対しては、「学校」「地域」「家庭」の様々な場面で、多様な主体がサポートを行っています。しかし、支える大人側にも、直面している課題・困難があり、それゆえに、サポートの網目からこぼれ落ちてしまう子どもたちがいるというのが現状です。

経済的困窮を背景として、子どもが健全に育ち自立するために必要な「つながり」や「育まれる環境」「学びの環境」が喪失しやすくなっています。虐待・不登校・非行・自殺の問題は、経済的困窮を基盤とし、「つながり」「育まれる環境」「学びの環境」の喪失が複雑に絡み合っているのが現状です。

■これまでの活動から感じた「予防」の重要性

LFAは困難を抱える子どもへの支援活動を10年以上続けてきました。子どもの抱える課題が顕在化・重篤化してから支援に繋がるケースが多く、深い傷つきやトラウマを抱える子どもとも多く出会ってきました。困難な状況にある子どもへの介入支援も重要ではあるものの、提供できる支援の量も限られ、ニーズのある全ての子どもをカバーすることは難しい状況です。また、何よりも、子どもが重篤な課題を抱える前から必要なサポートを受けられ、困難な状況を改善する環境を整備することが重要です。そのため、課題を抱えてからの事後的な介入だけではなく、課題を抱える前から日常の中で出会える「予防」的な取り組みの重要性を感じ、今回の新たなチャレンジを構想するに至りました。

ユースセンターは子どもや若者が誰でも参加できる居場所です。自分の「やりたい」を見つけ、自由に利用できる余暇の場所で活動をしながら、子どもや若者たち同士が相互に関係性を作っていきます。本取り組みを通じて、子どもの貧困対策において、事後的な介入のみならず、予防的な取り組みの重要性が社会に認知されていくことを願っています。

■予防と介入の機能を持つ「ユースセンター」の特徴

・子どもと共にユースセンターを創る

子どもの声を聴きながら、ユースセンターを企画・運営します。子ども自身が意見を形成するまでの関わり方や、困難を抱えた子どもが「支援をされる」だけでなく地域とつながり、自身の意見を表明し「社会・地域を共に創ること」を大切にします。

・フリースペース運営

日常の中で、子どもが来やすく、子どもたちが自由に過ごし、何かをしてもしなくてもいい安心安全な空間作りを行います。

・カフェ・パントリー運営

ほっとする飲食スペースとしてカフェを運営します。中学生~高校生世代(12~18歳)の子どもたちを対象に必要な物(生理用品、避妊具、衣類、お米、レトルト食品、等)を無料で受け取れるパントリーの運営も行います。

お腹を満たしながら話したいことを話せる場を提供しながら早期に子どもたちと出会い、「来続けたい」と思う居場所が地域の中にできることを目指します。

・イベント運営

日常の中で、共通の趣味/関心ごとを通じて子ども同士が出会える楽しい空間となるよう、子どもの「好き」「やりたい」をテーマにイベントを開催します。

・相談対応・個別支援

支援ニーズのある子どもには個別の支援計画をつくり、支援計画の実行・他機関との連携を行います。個別支援を担当する支援者が、日常的にフリースペースやカフェに滞在し、困難な状況に陥る前から出会えている状態をつくることを目指します。


サントリーホールディングス株式会社より

サントリーは創業以来「利益三分主義」を掲げて、さまざまな社会貢献活動に取り組んできました。その始まりは創業者・鳥井信治郎による生活困窮者へ無料診療と施薬を行う診療院の開設という社会福祉活動にまでさかのぼります。この原点を大切に、困難に直面する子どもたちに寄り添った取り組みを強化します。この分野に先駆的に取り組まれてきたNPO法人の方々と連携・協働し、未知なる可能性に満ちた子どもたちが、生き生きとチャレンジできる社会の実現を目指します。

■認定NPO法人「Learning for All 」について

「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げ、困難を抱える子どもたちへ学習支援と居場所づくりを展開しています。設立から延べ11,800人以上の子どもたちに支援を届けてきました。そして、地域の様々なステークホルダーと協力をしながら「つながり」「学びの環境」「育まれる環境」を整備し、6歳から18歳の子どもたちの生活圏に必要なすべての支援・機会がそろう「地域協働型子ども包括支援」のモデル構築。本モデルを全国へ広げ、すべての子どもたちが自分の可能性を信じ、 自分の力で人生を切り拓くことのできる社会の実現を目指しています。

LFAコーポレートサイト

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配信元企業:認定特定非営利活動法人 Learning for All

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