連休明け8日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比22.24ポイント(0.72%)安の3047.05ポイントと3日続落した。
 米長期金利の上昇が重しとなる流れ。堅調な3月米雇用統計の結果を受け、先週末の米債券市場では、米10年債利回りが急上昇した。中国本土からの資金流出が警戒されたほか、中国当局が金融緩和をしにくくなるとの見方も広がっている。ただ、下値を叩くような売りはみられない。米中関係の悪化懸念がやや薄らいだことや、中国の景気持ち直し期待が支えだ。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 業種別では、ハイテク関連の下げが目立つ。ディスプレー基幹部品の彩虹顕示器件(600707/SH)が9.8%安、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が4.0%安、LED部材トップメーカーの三安光電(600703/SH)が3.4%安、フラッシュメモリー中国大手の北京兆易創新科技(603986/SH)が2.6%安、IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)が2.5%安で引けた。
 酒造・食品株もさえない。青島ビール(600600/SH)が3.5%、貴州茅台酒(600519/SH)と山西杏花村フェン酒(600809/SH)がそろって2.8%、仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.8%、内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が1.4%ずつ下落した。不動産株、医薬株、空運株、インフラ関連株、保険・証券株なども売られている。
 半面、発電株はしっかり。中国核能電力(601985/SH)が7.2%高、国電電力発展(600795/SH)が4.4%高、華能国際電力(600011/SH)が4.1%高、中国長江電力(600900/SH)が3.8%高で取引を終えた。産金・貴金属株、銀行株、自動車株、非鉄株の一角も買われている。
 外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.30ポイント(0.89%)安の254.81ポイント、深センB株指数が10.45ポイント(0.95%)安の1086.17ポイントで終了した。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)