トヨタのハイエースと言えば50年以上の歴史を持つ車種であり、耐久性と機能性、そしてリセールの高さで有名な車です。ハイエースにはたくさんの種類があり、それぞれ用途やリセールバリューが異なります。本記事ではハイエースの種類の解説をはじめ、高価買取してもらう方法や、ボロボロになった廃車寸前のハイエースを高く売る方法などをお伝えしていきます。
一概に「ハイエースは高く売れる」とは言っても、それぞれ仕様によってリセールバリューや売り方が大きく異なります。
まずはハイエースとはどんな車で、どのような種類があるのかを確認しておきましょう。
ハイエースは1967年に発売が開始されており、現在の現行モデルは200系と呼ばれます。
現在、中古車市場に流通しているモデルの大半は100系モデル(1989年~2004年)と、200系モデル(2004年~2024年現在)の2種類なので、この2つのモデルだけを知っておけば大丈夫です。
100系ハイエース(4代目)は最古のもので30年落ちとなりますが、こちらも未だに高額で取引されるモデルです。
(これ以上古いモデルに関しては、市場で出回っているハイエースの買取相場とは異なる「クラシックカーとしての買取」になるため、本記事では説明を省略します。)
ハイエースの中で最も多く利用されているのがハイエースバンで、その名の通り貨物車であることを意味しており、人よりも荷物を載せる事に特化した「商用車モデル」です。
グレードは二つですが、その中で様々な仕様があるため、表と箇条書きでまとめていきます。
ハイエースバン | |||
---|---|---|---|
グレード | SUPER GL | DX | |
ボディタイプ | ロング | ロング | スーパーロング |
定員数 | 2/5人 | 3・6・9人仕様 | 2/5人 3/6人 |
全長 | 4695mm~4840mm | 4695mm | 5380mm |
全幅 | 1695mm~1880mm | 1695mm | 1880mm |
全高 | 1980mm~2015mm | 1980mm~2245mm | 2285mm |
燃料 | ガソリン / ディーゼル |
ハイエースワゴンは荷物よりも人を乗せることに特化した「乗用車モデル」で、バンよりも乗り心地に優れています。
グレードは3つあり、全て10人乗りとなります。
ハイエースワゴン | ||
---|---|---|
グレード | GL / DX | グランドキャビン |
ボディタイプ | ロング | スーパーロング |
定員数 | 10人 | |
全長 | 4840㎜ | 5380㎜ |
全幅 | 1880㎜ | |
全高 | 2015㎜(ミドルルーフ) | 2285㎜(ハイルーフ) |
燃料 | ガソリン / ディーゼル |
- グレードは安価なDX、上質で快適装備のDX、最上位グランドキャビンの3つ
- バンのような多彩な仕様展開はない
- 全て普通免許で運転可能
- 定員は一律10人
ハイエースコミューターはワゴンよりもさらに定員数が多い「マイクロバスモデル」で、普通免許では運転できないモデルになります。
グレードは2つありますが、サイズや見た目はバンのスーパーロングやワゴンのグランドキャビンと同じで、1通りのサイズ展開しかありません。
ハイエースコミューター | ||
---|---|---|
グレード | GL | DX |
ボディタイプ | スーパーロング | |
定員数 | 14人 | |
全長 | 5380㎜ | |
全幅 | 1880㎜ | |
全高 | 2285㎜(ハイルーフ) | |
燃料 | ガソリン / ディーゼル |
- グレードは必要最低限の装備で安価なGL、充実装備のDXの2つ
- 車体サイズは1パターンのみ
- 定員数14人なので普通免許では運転できない2ナンバー車
では、バン・ワゴン・コミューターの3種類の中で最も高価買取してもらいやすいモデルや仕様はどれなのでしょうか。
ここからは仕様別で見た人気度の違いと、その理由を解説していきます。
ハイエースは基本的に大きなボディタイプになるほど、高く買取ってもらえる傾向があります。
標準ルーフよりハイルーフ、ロングよりもスーパーロングのほうが、高価買取が期待できます。
また、4WD車は悪路走破性が求められる東北や北海道、舗装されていない道が多い発展途上国などで需要が高いため、通常よりも20万~30万円ほど査定額がUPする可能性があります。
結論からいうと、ディーゼルのほうがリセールバリューが良い傾向があります。
理由は、ディーゼルエンジンはトルクが強く力強い走破性があるため、多種多様な気候や路面で走れるからです。
また、ディーゼルエンジン自体の耐久性の高さも、高価買取される理由の一つです。
海外では「ハイエースは100万キロ走る」と言われるぐらい、ハイエースのディーゼルエンジンは世界中から信頼されています。
国内でもディーゼル車は燃料代が安く維持がしやすいので、ハイエースを購入するときはいつか売る日に備えてディーゼル車を選ぶことをおすすめします。
バン・ワゴン・コミューターの中で、最も高価買取してもらいやすいのはバンです。
その理由は、バンはラダーフレームという構造を採用しているため耐久性が高く、余計な座席がないため荷室のカスタマイズ性も高いからです。
そして、バンの中でも「スーパーGLのディーゼル車」が国内外問わず人気が高い為、高価買取が期待できます。
ワゴンとコミューターの場合は、基本的に上位グレードのほうがリセールバリューが良いです。
ディーゼルとガソリン、どちらもリセールバリューは高いですが、海外需要の波に応じてガソリン車のほうが高く売れる時期があったり、ディーゼル車の需要が高くなる時期があったりします。
最も高く売れるボディカラーはパールホワイト、次点でブラックです。
どちらも乗り手を選ばないカラーなので、ハイエースに限らずどんな車でも買取相場が高くなるカラーです。
ただし、普通のホワイトは塗膜が劣化しボディの艶がなくなってしまうため、同じホワイトでも3層塗装であるパールホワイトの方が高価買取してもらえます。
シルバーに関しては商用として常に一定の需要があるため、高く売れるボディカラーとしては中間ぐらいの評価になります。
逆に高価買取してもらいにくい純正ボディカラーはライトイエロー、ダークブルー、ゴールドです。
これらのカラーは乗り手を選んでしまうので国内でも海外でも人気がなく、パールホワイトやブラックに比べると数十万も安くなることがあります。
同様の理由から、オリジナルカラーに全塗装している個性的なハイエースも買取相場が低くなってしまうのでご注意ください。
1989年以前に販売されていたハイエースは20・30・40・50系と呼ばれ、現在では流通量もかなり少なくなりクラシックカーや希少車と呼ばれる部類になりました。
これらのモデルはパーツそのものが希少なので、たとえ自走できなくても旧車としての高価買取が期待できます。
ただし、流通量があまりに少ないため正確な買取相場を算出できる業者が限られているというデメリットがあるので売却する業者はよく吟味する必要があります。
では次に廃車に近い状態のハイエースの価値について解説します。
- 事故車のハイエースを高く売る方法
- 動かないハイエースを高く売る方法
- 過走行のハイエースを高く売る方法
- 古いハイエースを高く売る方法
それぞれの高く売る方法を詳しく解説するので参考にしてみてください。
通常、事故車(修復歴有)は売却の際に大きく価値を落とす理由になります。
しかしハイエースは例外で、修復歴の有無が買取金額にほとんど影響しません。
理由は、ハイエースの需要の大半である発展途上国は、日本ほど車の修復歴を重要視していないからです。
買取店では「修復歴があるから買取金額が低くなります」と言われるかもしれませんが、その言葉を鵜呑みにしてはいけません。
「自分はハイエースの海外需要を知っていて、修復歴が相場にさほど影響しないことを知っている」とアピールし、複数の買取店を比較して買取金額を交渉しましょう。
エンジンの故障や大きな事故で大破したハイエースは一見廃車のように思えますが、実際にはそういった状態でもハイエースなら高価買取してもらえます。
自走できる個体に比べると価値は低くなりますが、値段が付かないということは絶対にありえません。
何らかの理由で自走できないハイエースを売却する際は、引取り手数料やレッカー代が無料の輸出に強い業者を選び、出張査定を依頼しましょう。
仮に廃車と言われても諦めずに比較することで、本当の買取相場を引き出せます。
ハイエースの走行距離は、買取相場にほとんど影響を与えません。
日本人は「走行距離10万kmを超えると過走行」という価値観が根強く、そのような中古車を選びたがりませんが、海外ではむしろ「まだ10万kmしか走っていない」という価値観が強いです。
それに加えてハイエースは非常に頑丈なエンジンと車体が魅力ですので、10万kmを越えたぐらいでは壊れることはありません。
これが、過走行でもハイエースが高く売れる理由です。
具体的な数字を例にすると、走行距離1万kmと10万kmのハイエースを比較するとさすがに少しだけ1万kmの個体のほうが高いですが、10万kmと20万kmを比較すると全く同じ買取相場になります。
査定の際に「走行距離が多いから買取金額が下がる」と言われても、鵜呑みにしてはいけません。
この場合もしっかりと「ハイエースの買取相場に走行距離は関係ない」という知識をアピールし、海外輸出の相場で買取ってくれる業者に買取を依頼しましょう。
20年落ちを超える100系ハイエースやそれ以前のモデルを売却する際は、海外からの需要だけでなく国内のクラシックカー愛好家からの需要も発生するため、どんなに古くても価値があります。
しかし、古いモデルのハイエースを正確に査定し、少ない買取実績から適切な買取金額を算出できる業者は少ないです。
100系以前のモデルを売却する場合は、一般的な買取専門店だけでなくハイエースや旧車を専門で扱っている業者や、カスタムショップ等にも買取を相談しましょう。
リセールバリューが非常に良いハイエースですが、良心的な買取店を選ばなければ理由をつけて安く買い叩かれてしまうかもしれません。
そこでここからはハイエースの価値を理解し、本当に高価買取をしてくれる優良業者を3社ほどご紹介します。
- MOTA
- ユーカーパック
- カーネクスト
商品詳細はオリジナルサイトでご覧ください。
ハイエースの高価買取に関するよくある質問を回答します。
- ハイエースのライバル、日産キャラバンは高価買取してもらえないの?
- ハイエースの新型はいつでるの?
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