バルセロナからブライトンレンタル加入中のスペイン代表FWアンス・ファティの去就は依然として不透明なようだ。7日、スペイン紙『スポルト』が伝えている。

 現在21歳のファティは、バルセロナカンテラ出身で、2019-20シーズン序盤に弱冠16歳にしてトップチームデビューを飾った。初年度から公式戦33試合の出場で8ゴール1アシストという成績を残すと、2021-22シーズンからはアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(現:インテル・マイアミ)の退団に伴い「10番」を着用。しかし、その後は度重なる負傷の影響で安定したパフォーマンスを披露できず、昨年夏にブライトンレンタルで放出された。

 “サッカーの母国”での活躍が期待された同選手だが、ロベルト・デ・ゼルビ監督率いるチームでも定位置を掴むことができず。今シーズンはここまで公式戦24試合の出場で4ゴール1アシストをマークしているが、先発起用は僅か9試合に留まっている。今回の報道によると、ブライトンは今年の6月末で満了となるレンタル契約の更新を検討していないとのこと。現時点ではシーズン終了後にバルセロナへ戻ることが濃厚となっている。

 しかし、現状では保有元のバルセロナにもファティの居場所はないのかもしれない。『スポルト』は、同選手の代理人を務めるジョルジュ・メンデス氏がバルセロナと共に“新天地探し”に取り組んでいると指摘。メンデス氏はウルヴァーハンプトン(ウルブス)という選択肢も残しているが、選手サイドスペイン復帰を望んでおり、現在はバレンシアセビージャの2クラブが移籍先の候補として検討されているようだ。

 若くして「10番」を背負い、クラブの未来を背負うことが期待されていたファティ。今夏にバルセロナを退団することになるのだろうか。今後の動向に大きな注目が集まる。

バルセロナからブライトンへレンタル移籍中のアンス・ファティ [写真]=Getty Images