3月15日より公開中の映画『変な家』が、動員ランキング(興行通信社調べ)で4週連続1位のヒットを飛ばしている。公開24日間の累計成績は動員277万8000人、興収34億5900万円を突破した。中心となる観客層がティーンから昨年12月に公開され、興行収入45億円のヒットとなった『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(以下、『あの花』)に続いて、実写映画の快進撃が続いている。

【動画】間宮祥太朗&佐藤二朗&DJ松永が間取りトーク

 『あの花』は、TikTokで話題となり、10代を中心に人気の原作小説(著:汐見夏衛)を実写映画化した、現代の女子高生と、戦時中の特攻隊員との時を超えたラブストーリー。「泣ける」という評判がメインターゲットティーンや若者世代に口コミで評判が広がり、客層が大人の女性客、小中学生やシニア層、男性客にまで広がっていった。

 『変な家』は、白い仮面をかぶった謎のクリエイター・雨穴(うけつ)氏による人気YouTube動画から始まり、その前身である同タイトルのウェブメディア記事を元に書籍化、漫画化もされてきた、一軒家の変な間取りにまつわるホラーミステリー。

 “ゾクッとミステリー”という宣伝文句だけで内容をほとんど明かさず、完成披露試写会も行わずに初日を迎えたところ、SNSでは賛否両論ありながらも、「怖すぎて退出」「怖すぎて初めて途中退場した」といった感想が多数投稿された。TikTokでは「#変な家」がついた動画の投稿件数は約6300件、「映画『変な家』公式」TikTokアカウントが投稿した動画は合計約202万回の「いいね」を獲得(TikTokの数字はすべて4月4日時点)する人気ぶりで、「怖すぎる」という口コミが広がり、メインターゲットティーンや若者世代が「怖いもの見たさ」で劇場に足を運んでいる。

 さらに、『変な家』には『犬神家の一族』や『八つ墓村』などの名作ホラーを彷彿させる要素もあり、主演の間宮祥太朗佐藤二朗川栄李奈らに加え、根岸季衣、高嶋政伸(※高=はしごだか)、斉藤由貴石坂浩二らベテラン俳優たちの怪演もあり、元になったYouTube動画を知らない映画ファンやホラーファンの支持を獲得することにも成功した。

 なお、『あの花』も映画のヒットとともに原作小説の売り上げを伸ばしたが、『変な家』の原作小説の売り上げも単行本と文庫本とあわせて160万部、続編の『変な家2』も含めた累計では230万部を超え、大ベストセラーシリーズとなっている。

映画『変な家』(公開中)(C)2024「変な家」製作委員会